四季報2020夏号全部読む! 第18回 SHIFTはソフトウェアテストのリーディングカンパニーですと?

スポンサードリンク
アーカイブ

何してんねん山P~……そんな四季報夏号全部読む!前回記事では、3694 オプティムについてチェックしてみました。株価推移は頭打ちでしかも割高。研究開発に費用を割きすぎており、採算も微妙……ということで同社への投資は見送りとなりました。

さて、今回注目する企業は3697 SHIFTです。ここはソフトウェアの品質テストを行っている会社です。

(前回記事:第17回 オプティムはデバイス管理ソフトが調子いーっす

前号(2020年第2集 春号)まとめはこちら!
四季報2020 春号全部読む!第1回~第10回まとめ
四季報2020 春号全部読む!第11回~第20回まとめ
四季報2020 春号全部読む!第21回~第30回まとめ
四季報2020 春号全部読む!第31回~第39回まとめ

裏日本インデックス 四季報2020 春号版

【PR】会社四季報 2020年3集夏号のご購入はこちらから!

3697 SHIFT の概要

SHIFTは2005年に東京都で設立され、当初は製造業向けのコンサルタント事業を行っていました。2009年から現在中心となっているソフトウェアテスト事業がスタートしています。2016年頃からはM&Aにも積極的となり、特に昨年は3社を子会社化しています。

ソフトウェア開発の現場において、従来テスト工程はあまり重視されていなかったのですが、SHIFTはこれを請け負い、エラーやミスの許されない大企業の業務基幹ソフトウェア、エンターテインメント系(ゲーム等)のテストを、同社独自のテストツールを使って担当しています。

競合する企業としては、バルテスベリサーブなどが大きなところです。ただ、ベリサーブは未上場です。

SHIFTの業績は?

それでは、SHIFTのここ数年の業績と、今期の予想を見てみましょう。

直近’20年8月期第3四半期決算の説明資料がこちら。決算短信はこちら

増収増益率が毎年40%前後とものすごいスピードでの成長を達成しています。ライバルのバルテスも急速に成長していますが、その成長率は20%程度なので、この差は広がるばかりです。そういった意味では、SHIFTが圧倒的に強さを見せていることになります。

SHIFTでは中期計画として「SHIFT1000」を掲げています。これは、SHIFTの年間売上高を1000億円まで成長させるというもので、2030年頃までの達成を目標としています。今後も本業の成長と、M&Aによる規模拡大の二本立てて、グループの拡大を図っていくことを計画しています。

それにしても、これだけ売上高が急速成長したにも関わらず、営業利益率は10%近くを維持できており、採算性を維持した成長が出来ていることが分かります。

SHIFTの株価は?

SHIFTの株価推移です。4月以降株価は順調に上昇しています。5月ごろに一頓挫ありましたが、6月以降は順調です。ただ、7月の決算発表で大きく上げて、その後全戻しという動きをしているあたり、もう上げ余地はないのかも……と思ってしまいます。

PERは126倍と一般的にみてかなりの割高です。PERを利益成長率の数字で割ったPEGレシオという数字で見ると、126倍÷49(%)=2.57となります。一般的にPEGは2を超えると割高となるので、やっぱり割高という事になります。

総評:成長率は同業者と比べても断トツも株価割高⇒保留

SHIFTの業績は同業他社のバルテスと比べても非常にはやいスピードで成長しており、「ソフトウェアテストといえばSHIFT」という確固たる地位を築きつつあります。今後も40%近い成長率を達成し続けるならば、IT業界全体の中でも存在感のある企業になっていくでしょう。

ただ、株価はあまりに割高水準になっていて、ここからさらに2倍3倍とかは、よほどのサプライズ決算とかじゃない限りは難しいのではないでしょうか。今期の通期決算は10月に発表の予定です。来期以降の業績予想次第では、まだまだ上昇余地があると思います。

さて、次回は3923 ラクスです。中小企業向けクラウドサービスを提供する企業です。

コメント

タイトルとURLをコピーしました