これまでの2017~18仮想通貨バブル体験記 まとめ
第1回「あと一年で次のバブル、来ちゃうよ!?」(~2017年初め)
第2回「中古車に消えたビットコイン」(2017年初め~半ば)
前回のおさらい
2017年の春、ビットコインが史上最高値を更新したことに気づいた私。そこで前々から買おうと思っていた新車の購入資金に貴重なビットコインを充ててしまい、非常に後悔するのだった。
また、翌年の確定申告用の取引履歴データがそろわず、計画的に取引データを保管しておかなかったことも、頭痛の種となっていた……。
そんな前回の教訓はこちら。
今回は2017年後半のバブル本番について書きます。いろいろあったので、思い出しつつ時系列的に書いていきます。
2017年7月~9月の出来事
2017年7~9月のビットコインチャートです。8月1日のビットコイン分裂ではほとんど価格は変動なく、一気に50万円台にまで急騰します。その後9月の中国ICO禁止、国税庁からの通達によって大きく下げますが、一気に切り替えし、バブル本番へと突入していきます。
ビットコイン分裂騒動で持ちきり!
2017年の夏の仮想通貨界は、ビットコインの分裂問題で持ちきりでした。
当時のビットコインは、以前に比べて取り扱うデータ量が非常に増え、手数料が上がり、使いづらくなっていました。
その状況を何とか打破しようと、ビットコインが一度に処理する「ブロック」のデータ量を増やそう派(現在の$BCH,$BSV)と、いやデータ圧縮すれば何とかなるんじゃね派(現在の$BTC)が激しく対立しました。
一時は相互に攻撃を行って共倒れになるのでは?という悲惨な結末を予想する人もいましたが、結果的には$BTC,$BCHの双方に値段が付き、分裂前のビットコインを持っていた人は、何もせずともお金が増えるという素晴らしい状況が発生していました。
Zaifトークン謎の高騰
私はこの頃、メインの取引所としてZaifを利用していた(今もZaifがメイン)のですが、なぜかZaifトークンという取引所トークンの走りみたいな奴が取り扱われており(しかも金融庁認可(笑))、当時特にユースケースが想定されていなかったにも関わらず、8月から9月にかけ突如2円を超えたかと思えば一気に0.5円に戻る・・・などかなり狂った値動きをしていました。
当時のZaifチャットには、「子供の給食費も突っ込んだのに……」という悲痛なコメントも。だんだんこの頃からチャットの書き込みの質が落ちてきたなあという印象です。(※バブル崩壊の予兆)
私は年末に2円到達した時点で売ってしまいましたが、その後一時1ZAIF=3円台にまで到達するなど、まさにバブルの象徴といった値動きでした。ちなみに今は0.14円。見る影もありません。
ただ、現在Zaifを運営しているフィスコのトークンであるフィスココインが、今年に入って価格が10倍に高騰する等、謎のトークンの謎高騰は、まだ健在のようです(笑)。
中国ICO&国税庁雑所得ショック
9月に入った途端、突如中国政府がICOを全面禁止するという、恐ろしいニュースが入ってきました。このニュースを受けて、一時1BTC=55万円前後まで上がったビットコインは20万円以上下落しました。
また、日本勢にとってショックなニュースとして、この頃に国税庁から仮想通貨の課税についての指針が示されたことも大きいでしょう。
仮想通貨の取引益は、株のような固定税率(20%)ではなく、累進課税(最大45%!)となる雑所得として処理され、かつ株やFXとは損益通算できないという酷さ。仮に仮想通貨で2億儲けて、株で2億損した場合、手元にお金は残らないのに、1億円以上の税金だけが残るという鬼畜仕様です。
そんな中国&国税のダブルショックにもかかわらず、仮想通貨はあっという間に価格を戻し、上昇軌道に復帰します。そうです、バブルはまだ始まったばっかりだったのです。
価格が上り調子であるときは、どんな深刻な悪材料があっても、それに振り回されてはならないのです。
2017年10月~12月の出来事
2017年10~12月のビットコインチャートです。今思えばとんでもない値動きです。12月末の値動きはまさに狂気そのもの(笑)。
2段階認証はしっかりと!
2017年10月、私が使っていた国内の仮想通貨取引所のサポートから突然電話がかかってきました。
「あなた名義のアカウントで本人認証の書類が来ているのですが、明らかに中国人のパスポートです。」
・・・!!!ハッキングされている!?
どうやら私のメールアドレスと、パスワードで別人がログインし、本人認証を試みたようなのです。(メールアドレス、パスワード流出の経緯は不明)
幸い口座残高自体は無事(出金に失敗した?)で、事なきを得ましたが、これを機に、パスワードをより長く複雑なものに変え、二段階認証を設定するようにしました。
モナコイン爆上げからの草コインブームの到来へ
2017年10月で特に印象に残っている出来事と言えば、やはりモナコインの急騰です。
モナコインは日本発の仮想通貨として、2015年に誕生しました。バブル前までは1MONA=一桁円台の時期が続いていましたが、バブル突入以降は1MONA=50~100円の間で推移していました。
「事件」は2017年10月11~13日にかけて起こりました。
11日、好調だったモナコインの価格が一気に急騰し200円を突破。一時400円に迫る勢いまで上昇しました。翌12日はさらに上昇して1MONA=600円をつけ、13日には高値700円をつけました。
私は当時約70000MONAコインを保有していました。平均取得価格は10円台でしたから、とんでもない上昇です。
この時私は何度も何度も売却を考えましたが、高すぎる税率のことを考えると恐ろしくて売る気になれませんでした。
モナコインのあまりの急騰を受けて、時価総額の小さいいわゆる「草コイン」が物色され、バージやビットゼニー、XPコインといった通貨に投資家の資金が一気に流入するという事態も発生しました。
ビットコイン再分裂未遂!幻のB2Xコイン
8月のビットコインの分裂は、新旧のコイン両方に価値が付き、しかも価格上昇を招くなどある意味成功裏に終わりましたが、3カ月後の11月にも、ビットコイン分裂の可能性がありました。
8月の分裂はビットコインの処理できるデータ量を増やすか否か?ということが争点になっていましたが、11月の分裂危機はデータを圧縮したうえで、データ量も増やす($B2X)か?そのまま($BTC)か?が主な争点でした。
この時の分裂は、BTCとBCHのように両方のコインが共存するのではなく、分裂した2つのビットコインはデータ上区別がつかないことになっており、仮に分裂した場合大きな混乱を招くことが懸念されていました。
結果的に分裂は回避され、この危機を乗り切ったことが、12月の1BTC=200万円越えへの布石となってきます。
9月の時もそうでしたが、全体としての勢いが失われていない内は、悪材料には振り回されずにポジションを保持し続けることが重要です。
ビットコインもモナコインも最高値!狂喜乱舞の12月半ば
11月の危機を乗り切ったビットコインは、最高値へ向けて、順調に価格を伸ばし続けていきます。11月末に1BTC=100万円という未曾有の高値を付けてから、あっという間に200万円を突破。
モナコインも10月の高騰以降は精彩を欠いていましたが、こちらも1MONA=1000円越えからあっという間に2000円へ到達。ここまでほとんど利確をしていなかったため、総資産は最大瞬間風速で2億円を超えました。
1億円さえ絶対無理だと思っていたのに、2億円・・・?
しかし、12月半ばからビットコインは急落。それにつられてモナコインほかアルトコインも乱高下を始めます。ほんの数時間で総資産額が1千万円単位で増減するのです。これまで経験したことのない状況です。
結局税金怖さにほとんど利確できないまま、私は2017年を終えてしまいました。
バブル絶頂期の教訓はこの3つ!
非常に長くなりましたが、バブル絶頂期の教訓はこの3つです。税金が高かろうが何だろうが、含み益はしっかりと利確しておかないとただの幻です。
次回は崩壊していくバブルとそこでどうすればうまいこと傷口を広げずに済むかを解説していきます。(次回:第4回「絶頂と崩壊と絶望と」)
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