一見順調・・・しかし
7月11日発表された、チームスピリットの’19年8月期の第3四半期決算。売上高は前期比46.6%増、営業利益は同103.8%増と一見申し分ないのですが・・・問題は進捗率にありました。
通常第3四半期であれば、75%前後の進捗がないといけないわけですが、今回のチームスピリットの決算では、売上高が69.5%、営業利益が59.3%、純利益に至っては50.4%とほぼ半分程度しか達成できていません。
この決算を受けて、チームスピリットの株価はストップ安になっています。
なぜ利益が上がらない・・・?
チームスピリットの決算数字を見る限り、売上高の進捗が約70%に対して、営業利益は約60%、純利益では約50%と、かなり利益の出にくい状況になっています。業績推移を細かく見たスライドをチェックすると、スポットサポートの売上がやや下落しています。業績悪化(というより成長スピードの鈍化)の原因は主にそこかなと思われます。
決算資料によればスポットサポートの減少理由は「季節要因による」としていますが、第3四半期は2019年3月1日~5月31日までの3カ月間なので、年度替わりで担当者変更による運用、操作ミスなどでむしろサポートが必要な時期なのでは・・・?と思うのですが。
逃げた?大株主
チームスピリットは6月半ばに高値を付けた後は、下落が続いています。これには大株主が続々同社株を売却したことが関係しています。わかっているだけでも
5/20 荻島浩司(社長):34.22% → 33.97%
6/14 大和証券投資信託委託:8.29% → 7.13%
6/14 Draper Nexus Venture Partners II, LLC:14.97% → 10.93%
6/28 アセットマネジメントOne:7.03% → 5.19%
とこれだけの株が市場に放出されています。一体なぜ6月に集中して株が放出されたんですかねぇ(疑惑の目)。
本当の答えは、通期決算で
成長の鈍化がとり沙汰されていますが、売上高は前期比46.6%と、それ自体は普通の企業に比べてもすごいスピードでの成長だと思います。また、6月からは新サービスの販売も始まっており、中長期的な成長へ向けておおきく舵を切っているところかと思われます。
今回はちょっと残念な決算でしたが、ちょっと投資家側の反応が過敏だったかなと思います。また、前述した大株主の放出が当面続くと思うので、下落が落ち着き次第、安値で拾っていくこともありかもしれません。
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