四季報2018秋全部読む! 第22回 激熱カーボン企業!

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四季報2018秋全部読む!前回は5002 昭和シェル石油~5199 不二ラテックスまで見てきました。あまり印象に残る企業がなかったせいもあり、なぜかコンドーム大手三社の業績比較をするという謎展開になりました。

個人的に、ゴムやタイヤ、ガラスや土石、機械や鉄鋼みたいな業界は、ほとんど縁がないので、うまく市況を読んで売買する自信がなく、正直投資対象には入ってきづらいのです・・・。そんな辛い業界、まだまだ続きます。

今回は、ガラス・土石系、つまりはガラスや、セメント、カーボンなど・・・こちらも全く縁もゆかりもないです(笑)

ただ、一部とんでもない勢いで伸びて、テンバガー達成しちゃった銘柄もあるので、そこには注目していきたいと思います。あと、このところ下落がひどくて、四季報掲載時からチャートの形がかなり変わっちゃった企業も多いので、できるだけチャート載せます。

 

記事の更新ペースが遅くて、このままじゃ次号出ちゃうよと、そう思う方は↓のリンクから四季報秋号をチェックして自分だけの企業を探してみてください。

 

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~ここまでの投稿~

第21回「切れるな伸びろ!ゴム企業!」
第11~20回まとめ 第1~10回まとめ

番外編①「あの不動産企業は今」
番外編②「ピーター・リンチの株式分類法とは?(前編)」  ③「同(後編)」

 

ピックアップ基準(これらのうち複数を満たす企業を中心にピックアップします)

・同業他社と比較してPER、PBRが低いこと
・財務が堅実であること(自己資本比率50%以上、ネットキャッシュ豊富)
・営業利益率が同業他社と比べて高い(できれば10%以上)
・売上高成長率が高く、かつ営業利益の伸びを伴っている
・業務内容などに何らかの個性が感じられる(業界初、唯一の企業)
その他時事ネタ

あと、業界のベンチマークとして、大手企業を見ることがあります。
特に気になる企業は文字を赤くします。また、企業の特徴に応じて急成長株、市況関連株などの分類を行っていきます。

また、好材料は赤い文字、悪材料は青い文字で書きます。強い材料あれば太字にします。

 

5201 AGC ~ 5310 東洋炭素【ガラス・土石製品】

5201 AGC(旧 旭硝子) 市況関連株 世界的ガラス企業。2017.12月期は業績絶好調で最高益更新!ただし営業利益率は10%切る(7.7%)水準。四季報コメによれば、時速100kmで走っても5G通信可能なガラス設置型アンテナができたとのこと。今後の自動運転時代、5Gの通信は必要になるので、高速道路の一般的な走行速度である100km/時での通信が可能ということは、かなり実現可能性が近づいたといえる。5G銘柄に新たな有力プレイヤーの登場だ。

チャート的にはここまでわかりやすい値動き(4000円~5000円の間で動いていた)だったものの、このところの株価下落でついに4000円を割ってしまった。もしかしたら本格的な下落トレンド入り?

 

5208 有沢製作所 市況関連株 プリント基板向け電子材料が主力。文系には理解できない(笑)。株主欄に「有沢栄一」とあったのを「渋沢栄一」と勘違い。アホですね。ここは配当がよく、現在の配当利回り4%。営業利益率もあと少しで10%という水準。現在医療向けを強化しています。医療は景気や市況に関係なく常に需要ありますからね、ナイス判断です。

1年チャートでは、半年ごとに上がって下げてを繰り返すイメージ。去年通りなら、来週以降ドーンと上げるはず・・・だけど地合いが悪すぎる。

 

5214 日本電気硝子 市況関連株 FPD(フラットパネルディスプレイ)用のガラスと、自動車用ガラス繊維の会社。売上高の8割以上が海外。自己株取得を行っている。現在防犯用途のガラスを拡販中。確かに、裏日本で小学校の近所の交番が襲われる事件あったので、タイムリー。

1年チャート見るかぎりでは、底値圏?

 

5217 テクノクオーツ 市況関連株 半導体製造用の石英(クオーツ)に特化。このところの成長がすごい。16.3月期に売上54.7億、営業利益1.8億だったところ、20.3月期予想が売上95億、営業利益15.5億と、急激に採算向上中。小さい会社だが、営業利益率が高い。

この1年の安値である8000円に到達しそう。ここを割ったらしばらく苦しいかもしれない。

 

5233 太平洋セメント 市況関連株 セメントのトップ企業。海外が好調!国内も復調。また、新しい取り組みとして東北太平洋沿岸でバイオマス発電を開始予定。また、アメリカでの生産を強化していく予定あり。利益率がちょっと物足りない。

なだらかな下落チャート。底が見えない・・・。

 

5280 ヨシコン 低成長株 不動産に軸足を移してしまった静岡の元コンクリ業者。8期連続増配の文字が躍る。営業利益率は14.5%と高い。静岡県袋井市の工場跡地を売却し、商業施設の建設を計画中。そのほか清水駅前の開発も進めており、東横インを誘致予定。

こちらもそこが見えない・・・。ただ、この間に配当利回りは3.75%まで上昇。増配狙いで入ってみてもいいかもしれない。

 

テンバガー達成も!超絶好調カーボン系銘柄

5300番台入ったとたんに景気のいい銘柄が続々と出てきて驚きました。どうやら炭素(カーボン)を取り扱っている企業がどこも絶好調のようです。

特にすごいのが5301 東海カーボンで、16年に236円だったところ、今月1日には2353円とテンバガー達成!(なお10/25終値1700円と大幅下落中)

2017年以降はすごい値動きです。18年に入ってからはやや軟調になりましたが、それでも素晴らしい動きです。

これは、電炉向けの黒鉛電極の売上が大幅に上昇したためなんですが、そもそも「電炉向けの黒鉛電極」が何かわからないという(笑)そこで、同社の公式サイトを見たのですが、要するに、鉄くずをリサイクルする際、電気炉に入れて熱して溶かす必要があり、その電極を東海カーボンでは作って売っているというわけ。

つまりは、鉄鋼の需要が非常に高く、そのために黒鉛電極の需要がつられて高まっているという構造です。これは完全に市況関連株の動き方です。

2016年12月期に売上885億円、営業利益11億円、最終益▲79億円と大きく落ち込んでから、翌17年に売上1062億円、営業利益114億円と急回復!それ以降は予想値ですが、18年予想が売上2240億円、営業利益745億円ととんでもない数字になっています。

それでもなお、PERは4.9倍と一般的な割安水準で、このところは調整入ってますが、もしかしたらさらなる上昇も・・・と思わざるを得ません。

そのほか同業の5302 日本カーボン5304 SECカーボン5310 東洋炭素も軒並み爆上げ状態。特に5304 SECカーボンもテンバガー達成銘柄で、市況関連株のすごさを思い知りました。

 

まとめ

カーボン系企業のすごさにやられてしまい、今回はここでおしまいです。それにしても扱ってる黒鉛電極同様に、株価も熱伝導率が高いようで、東海カーボンは10/1の2354という直近高値から600円も下げてしまっています。

上がるときも、下がるときも行き過ぎてしまうのが、市況関連株の痛快さであり、怖さでもあるのでしょう。ですから、この業界に深い知識があり、市場の投資家に先んじて行動できる情報をもっている(もちろんインサイダーは×ですが)人以外は、あまり深入りしない方が、よいと考えます。

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