ついに「リブラ」の概要が明らかに!
日本時間の6月18日、ついにFacebookが中心となって開発を進めている「リブラ」。このホワイトペーパーがついに公開されました。
英語版しかない・・・と思いきや、日本語版のホワイトペーパーも公開されていました。さらさらと読んでみましたが、ブロックチェーン技術を使い、裏付け資産を十分にとった「通貨」という事前情報に加えて、なんと「スマートコントラクト」の機能まで備えたものになるということです。
また、運営はリブラ協会という団体によって行われ、そのメンバーはマスターカード、VISA、ペイパル、ウーバーなどの大手企業で占められ、それぞれの得意な分野に沿った役割を果たすことになります。
将来的には、銀行も参加し、捜査機関へのデータ提供など、ビットコインはじめとする既存の通貨とは一線を画すスタイルになるという事です。
twitter等の反応は?
このホワイトペーパー発表を受けた、twitter上の反応です。
大石哲之氏(ビットコイナー)
Libraですが、まだ深く理解できてないので、あとで訂正するかもしれないですが、第一印象としては、それぞれには良さげな最新の仕組みを取り入れているものの、フォーカスがわからないし、中途半端な印象。めあたらしい新プラットフォームを作りましたという感じ。多分流行らないでしょう。
— ビッグストーン ⚡️⚡️ Bigstone (@bigstonebtc) 2019年6月18日
大石氏はあまり評価していない様子。「たぶん流行らない」とまで言っています。
東孝慈氏(ビットコイナー)
Libraへの反応見ていると、暗号通貨に何を求めているのか、なんだと思っているのかが見えるのが少し面白いね。そして多分色々矛盾してしまっている人も多そう。
ビットコイナーは何かあっそう、みたいな反応の人も多いけど、ビットコインも何かしら影響を受けるのは間違いないので、無視は出来ないな
— Koji Higashi (@Coin_and_Peace) 2019年6月18日
Koji氏は無視できない、としつつも、別のツイートでは「大局的には『あっそう』っていう感じ」とコメントしているなど、あまり評価が定まっていない感じ。
平野淳也氏(Hash Hub CEO)
Libraによって5年後、途上国の法定通貨が現地で使われることが減ると予想できる。これは新しいお金が生まれると避けられない未来。
Libraとアフリカの小国の通貨ならLibraのほうを皆受け取りたいと思うのはイメージしやすいと思う。
ただそうするとその小国は経済政策ができなくなり中期でこれは深刻。— Junya Hirano 平野淳也 (@junbhirano) 2019年6月18日
平野氏は、途上国の通貨はLibraに部分的に置き換わるのではとかなり大胆な予想。実際に、ベネズエラでは自国通貨は信用を失い、ビットコインやドルの需要が高まっているそうですし、ありそうな話だと思います。
広瀬隆雄氏(投資家、ツイッタラー)
リブラのスキームの陳腐さ、凡庸さときたら、じっちゃまは改めてBTCのeleganceに頭が下がる思いじゃ。大石某に詫び入れたくなるほど(笑)
— 広瀬隆雄 (@hirosetakao) 2019年6月18日
金融の専門家としての見地から、リブラの裏付け資産(各国の通貨バスケット)スキームのまずさを指摘していました。(各通貨の配分を考えるのは困難だし、それなら最初からFacebookドル、Facebook円など、各国通貨にペッグさせるのが一番単純だろう!とのこと)
いきなり開発中止!?
今回のリブラの開発に際して、アメリカ下院議会(日本の衆議院にあたる)の金融サービス委員会では開発の停止を求める声明を発表しています。
#RELEASE: Chairwoman @RepMaxineWaters’ statement on #Facebook’s #Cryptocurrency Announcement
READ: https://t.co/mRZVt0CZwY | #FacebookLibra pic.twitter.com/ZFRlNo4Ygo
— Financial Svcs Cmte (@FSCDems) 2019年6月19日
とはいっても下院の委員会ですから、別に米国の行政庁から直接差し止めの命令が出たわけでもないので、そこまで慌てる必要もないのかなと思います。
まとめ
私は別にブロックチェーンの専門家でも、金融の専門家でもないので、あくまで印象論だけですが、リブラについては単にFacebookのサービスの中だけで使えるポイントのようなものを想定していたので、スマートコントラクトまで取り込もうとしているのは意外でした。
ただ、仮想通貨界のトップ3であるビットコイン、イーサリアム、リップルの良いところを全て吸収・統合しようという意気込みは感じられるのですが、なんか新味に欠ける感じがしました。
単にブロックチェーンを用いた送金だというならビットコインでいいですし、スマートコントラクトはイーサリアムらトークンが大きく先行しています。また、手数料の安さ、速さ、運営機関の信頼性を誇るならリップルだって同様です。
リブラに関してはここまで紹介した通り、あまりいい評価をしている有識者がいない印象でしたが、最後にリブラの可能性を強く感じているこの方のコメントを敢えて紹介しておきます。
ニシノカズ氏(自由人)
なんか識者の方々ほぼ全員が、Libraに批判的やダメ出ししまくってるから、
「これワンチャンあるんじゃね?」
って思ってる。個人的には、
ドルペグじゃなくてバスケット担保にした事が、
「単純な目先の成功より、世界通貨を目指して挑戦してるんじゃね?」
って感じで、なんかすげー魅力を感じる。— ニシノカズ🤣 (@nishinokazu) 2019年6月19日
コメント