今更ですが・・・15日、ニュージーランドの仮想通貨取引所「クリプトピア」が何者かにハッキングされ、相当額の損害が出ていることが分かりました。
ハッキングの事実は取引所の公式twitterアカウント上で発表され、詳しい損害額は公表できないとしているものの“significant losses”重大な損失としています。
— Cryptopia Exchange (@Cryptopia_NZ) January 15, 2019
クリプトピアといえば、一時期の草コインブームで多くの日本人投資家が利用していたことも記憶に新しく、XPやZNY、ALISなどがかつては盛んに取引されていました。
当社も昨年末に損切りするまでZNY、ALISを保有するために利用していましたが、すべてBTCに換えて出金したため、結果的に難を逃れる格好となりました。
有志による損害状況の把握が進む
昨年のXEM流出事件時もそうでしたが、仮想通貨はアドレスが分かれば「何がどれだけ動いたか」が分かります。今回の一件でも有志の手によって、多額の仮想通貨が流出した形跡があることが判明しつつあります。
仮想通貨ニュースサイトのコインテレグラフ(日本版)によると、イーサリアムなど合計約4億円もの通貨が、クリプトピアのアドレスから流出しているという事実があるということです。
これに対してクリプトピアは「現在捜査中」として、コメントしていません。
「自作自演では」との声も
また、前述のコインテレグラフの記事の見出しに「自作自演」との文字があるとおり、運営側がわざと自分たちのアドレスに流出させたのだ、という見方も有力です。
実際、昨年、小規模な取引所ではありますが、メンテナンスを理由に取引所にアクセス出来なくし、そのあとしばらくしてサイト自体を消滅させて事実上逃亡したとみられる事案もありました。
仮想通貨(暗号通貨)界では、GOX(消滅)しない取引所やサービスに出会うことは至難の業です。
ハードウォレットへの退避は有効か
以前から何度も言われていますが、仮想通貨を持つ際は、取引所に預けっぱなしにせず、自らのハードウォレットへと退避させよという教訓が、いまだ有効なものであることが立証されてしまいました。
しかし、ハードウォレットにだって、それ自体に故障・盗難のリスクがあります。
それにここ一年の流れを見ていますと、国内取引所に置いたままにして、万一盗難の際には補償してもらうのが、ある意味で一番安全とは言えないでしょうか。あれだけ批判されたコインチェックも、zaifも、顧客への補償はほぼ完全な形で行うと表明し、これを実行しています。
そもそも、我々が株や投資信託、為替を保有する際に、株券を自ら管理するでしょうか?FXで買ったドルやユーロを、現金で家に置いておくでしょうか?そうしたことは恐ろしくてできないはずです。
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「トラストレス」へのトラストを止めてはどうか
「トラストレス」、つまり他人を信用せず何事も自己責任で!という思想がビットコインの根底にあることは知っていますが、その一方でその敷居の高さが、今後の普及の妨げになるのではないでしょか。
現に海外では仮想通貨を安全に保管するカストディ(貸金庫)サービスの導入が進んでいます。これは大本のビットコインの思想とは相いれない考え方です。買ったビットコインを使わずにしまい込むのですから・・・。
しかし、今後ビットコインがあらゆる資産・価値と交換できることを望む(特にアフリカなど超新興国の証券や不動産に興味がある)当社としては、安全性により価値が担保されれば、ますます価値の交換ツールとしてビットコインの存在感は増すと思います。
クリプトピアのGOX事件から話は逸れまくってしまいましたが、とにかく今後は、資産を自分で抱え込まず、安全な保管先を探して任せるしかないのではないでしょうか。少なくとも私は前回バブルのピーク時も、国内取引所に置きっぱなしでした。
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