四季報2020夏号全部読む! 第26回 フリーの決算は業績予想非開示だなんて今どき古ぃ(ふりぃ)

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総理は大丈夫なんですかね……そんな四季報夏号全部読む!前回記事では、4477 BASEについてチェックしてみました。あれよあれよという間にテンバガー達成……ちゃんと抱いてればよかった。今からじゃあもう入れません。というわけで無念の見送り。

さて、今回注目する企業は4478 フリーです。 中小企業向けの会計サービスを提供する企業です。

(前回記事:第25回 BASEテンバガー達成でもさらに株価は上にとBASE?

前号(2020年第2集 春号)まとめはこちら!
四季報2020 春号全部読む!第1回~第10回まとめ
四季報2020 春号全部読む!第11回~第20回まとめ
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四季報2020 春号全部読む!第31回~第39回まとめ

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4478 フリーの概要

フリーは2012年に創業された企業です。同社は創業の当初から、「クラウド会計ソフトfreee」が事業の中心です。また、2017年からは、既存の給与計算ソフトをリブランディングする形で「人事労務freee」も展開しています。

クラウド会計ソフトfreeeは、主にスモールビジネスに特化した会計ソフトウェアなんですが、単なる会計にとどまらず、決算や確定申告、果てはスタートアップの法人設立支援など零細・個人事業者の経営を総合的に支援するプラットフォームであるともいえるでしょう。

また、スタートアップ向けに備品を安く提供するサービスなどもあり、完全にスタートアップや中小企業だけを狙いに行っている感じですね。

競合ソフトは、先日取り上げたマネーフォワードがかなりガッツリ被るんじゃないかなと思います。あとは弥生会計とか……。もう会計ソフトは会計だけやっていても勝負できない時代になりつつありますね。

フリーの業績は?

それでは、フリーのここ数年の業績と、今期の予想を見てみましょう。

直近では8/12に2020.6月期通期の決算が出ています。(決算短信 説明資料)これによりますと、売上高の成長率は50%を超える一方で、営業利益は赤字が続いています。

いわゆる40%ルール(売上高成長率+営業利益率の合計が40%を超えていれば成長企業としては優秀とするアメリカのベンチャーキャピタルが用いる指標)に照らして考えると、2019.6月期と2020.6月期で見ると、売上高成長率は52.7%営業利益率は-38.9%ですから、差し引きすると13.8ポイントと、40%の水準には遠く及ばないことが分かります。

これからわかるのは、宣伝費などの販売管理費のわりに、売上高が伸びていない(50%もあって伸びてないというのはおかしいので、販管費を使いすぎという考え方になる)ということ。

中小企業でクラウドを使った会計ソフトを導入している企業の割合が14%しかないということなので、まだまだ伸びしろはあるかもしれませんが、他社も伸びている中で、そのシェアをどこまで取れるのかは、未知数です。

フリーの株価は?

フリーもやはりコロナショックで最安値を付けた後は、5月まで好調、6月7月は軟調ときて、8月に入って急騰しています。やはり決算が好感されたのでしょうか。マザーズ全体に資金が戻ってきていることもあり、8月初旬の5000円前後から一気に急伸しています。

フリーはまだ赤字なので、PERは算出のしようがありません。ただ、現時点で既に時価総額3000億円を超え、もはや大型株の域に達しています。まだ売上高が100億にも満たず、上場以来ずっと赤字の企業に3000億円の値が付くあたり、もしかしたら株式市場はバブルになっているのかもしれません。

総評:株価高すぎ!⇒NG

くどいですが、この業績で3000億円の時価総額はいくらなんでもつきすぎです。同規模の企業を見てみると、クスリのアオキHLDGSや、TBS、住友林業、そしてイオンモールなどがあります。完全に過大評価だと思うのですが。

次回は、4485 J-TOWERです。名前だけだとビルメンテナンスの会社かと思いますが、実際は通信インフラのシェアリングや関連のソリューションを提供する企業です。それでは。

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