四季報2020夏号全部読む! 第16回 メディアドゥは出版業界をドゥ改革するつもり?

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やっと梅雨明けた……そんな四季報夏号全部読む!前回記事では、3565 アセンテックについてチェックしてみました。株価の推移は非常に好調なんですが、ちょっと成長率も低いし利益率もイマイチ……。

さて、今回注目する企業は3678 メディアドゥです。電子書籍の大手企業です。

(前回記事:第15回 アセンテックは仮想デスクトップでテレワーク導入に力を貸そう?

前号(2020年第2集 春号)まとめはこちら!
四季報2020 春号全部読む!第1回~第10回まとめ
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3678 メディアドゥの概要

メディアドゥは1999年に愛知県で設立されました。当初は携帯電話の販売や、携帯サイトの展開を行っていましたが、2010年代以降は従来型携帯電話の衰退とスマートフォンの普及もあって、電子書籍の取扱いに事業の軸足を移すようになりました。現在ではほぼ電子書籍事業のみを行っています。

2013年11月にマザーズに上場し、16年に東証一部に市場変更しています。その後は電子書籍に関連した事業を持つ企業を徐々に傘下に収め、グループの規模は拡大しています。

社長は創業者の藤田恭嗣氏で、筆頭株主(19.4%)でもあります。かなりオーナー色の強い企業のようです。なんでも社員研修と称して実家の徳島県に社員を集めるんだとか(笑)。ちょっと間違うともう個人崇拝じゃないでしょうか……。

同社はシェアトップですが、同様に電子書籍を取り扱う企業としては、パピレスイーブックイニシアティブジャパンなどがあります。

メディアドゥの業績は?

それでは、メディアドゥのここ数年の業績と、今期の予想を見てみましょう。

直近期’21年2月期の決算補足資料はこちら。この規模で20%以上の売上成長率は素晴らしいです!コロナウイルスの感染拡大で、紙の書籍から電子への置き換えがさらに進んだために、今期も大きな成長が予想されています。とはいえ、営業利益率はわずか3%にとどまり、採算性はいいとは言えません。

なお、今後の経営計画としては、2023年2月期(来々期)に、連結売上高900億円を目指すとしています。

メディアドゥの株価は?

メディアドゥの株価推移です。3月以降おおむね順調な株価推移です。6月、7月前半は一頓挫ありましたが、7月中旬からはもう一段の強い上げとなっています。

PERは81.2倍とかなり割高。同業他社のパピレス、イーブックイニシアティブジャパンはPERが2~30倍台と常識的な範囲内に収まっていることを考えると、メディアドゥに人気が集中していることが分かります。

総評:採算はそれなりだが、業績の成長が著しい⇒OK

メディアドゥは、電子書籍を扱う企業の中では最大手で、ライバルと比べても圧倒的な売上高を誇っています。またこれだけの規模にもかかわらず、現在も20%以上の増収増益を続けているあたりは、非常に成長力が高いと言えます。

また、新型コロナウイルスによって紙から電子へのシフトがさらに進み、これは今後も続くと思われることから、同社の見通しは明るいものと思われます。よって投資する方向で検討したいと思います。とはいえかなり割高となっているので、ちょっと株価が落ち着くのを見てからでも良いでしょう。

さて、次回はスマホ端末の一括管理サービスを提供する、3694オプティムです。

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