一体いつ梅雨が明けるのか・・・?そんな四季報夏号全部読む!前回記事では、四季報を通読して抜き出した好調銘柄97社の中から、36社にまでどうにか絞りました。
今回から、その36社について個別に見ていきたいと思います。先頭を切るのが、1407 ウェストホールディングスになります。
(前回記事:第6回 カチタスは中古不動産再生需要をミタス?)
前号(2020年第2集 春号)まとめはこちら!
四季報2020 春号全部読む!第1回~第10回まとめ
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1407 ウェストホールディングスの概要
ウェストホールディングスは1984年、広島県において設立されました。当初は住宅設備販売の企業でしたが、2000年代半ばから現在の事業の中核をなす太陽光発電事業を開始しています。
その後2011年に発生した東日本大震災以降、再生可能エネルギーへの需要の高まりに伴って、震災直後の2011年8月期に約220億円だった売上が、’13年8月期に一気に527億円にまで伸びるという急成長を遂げました。
しかし、太陽光発電の電力買取価格が徐々に下落し、家庭向けの太陽光発電への関心が徐々に薄れる中で、翌’14年8月期をピークとして売上は下降線をたどり、2017年8月期には約320億円にまで下落。厳しい状況を迎えていました。
近年は自社で発電した電力を販売する電力事業の比率が大きくなっており、業績は再び成長軌道に復帰しつつあります。
ウェストホールディングスの業績は?
それでは、ウェストホールディングスのここ数年の業績と、今期の予想を見てみましょう。
先述の通り、稼ぎ頭が太陽光発電から発電事業へと変わっていった流れがよくわかります。しかし、太陽光が中心だった時期に比べて営業利益率が下がっているので、今後採算の改善が期待されます。
ただ、7/13発表の’20年8月期第3四半期決算を見ると、コロナ禍の影響かここまでの累計売上高は400億円程度と、今年の予想売上高728億円に遠く及ばない数字となっており、事前の業績予想を達成できるかはかなり厳しくなっています。
ウェストホールディングスの株価は?
今年に入ってからの株価推移は非常に好調です。2~3月のコロナショックで一時株価が1000円を割りますが、その後の回復で一気に2000円を突破。先述の通り、7/13発表の決算は厳しい数字でしたが、その後も先週17日に新高値を付け、かなり勢いがあります。
新高値を抜けないと、ダブルトップでこのまま下がって終わりですが、ここを抜けてくるあたりは強いですね。
総評:業績が厳しく、同業他社も多い⇒投資は見送りで
ここまで、業績面と株価から、ウェストホールディングスを見てきましたが、やっぱりコロナ禍の影響が大きく出ていることは否めず、ここまで好調に推移している株価も、今後通期の業績予想を下方修正したり、来期の業績見通しがショボくて売られるという展開は十分に予想できます。
また、何より太陽光パネルの設置や、発電は同社に限らず多くの企業が参入しています。2010年代後半にかなり淘汰されたとは聞きますが、それでもなお競争は激しいのではないでしょうか。
そういったわけで、ウェストホールディングスへの投資は一旦見送り、様子見としたいと思います。もし通期業績予想の数字を維持しきったらすごいですけどね。
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