2020年がスタートして早くも1カ月が終わろうとしていますが、今年もいよいよ新規上場(IPO)が始まります。昨年は86社が東証に新規上場を果たしましたが、今年は一体どれだけの企業が上場するのでしょうか・・・?さっそく来月2月のIPO予定企業をざっくり見ていきましょう。
私は基本的にIPO抽選を狙わない(どうせ当たらないし資金拘束されるのはキツイので)スタンスでやってるので、真に今後伸びる企業はどこなのか、ということに注目してみていきたいと思っています。
2020年2月のIPO予定3社の中で再注目はやっぱりジモティー!
来月上場を予定している企業はジモティー、コーユーレンティア、AHCグループの3社ですが、私が以前から取り入れている「テンバガーの4条件」
- 前々期⇒前期売上高成長率20%以上(※4年間続けるとほぼ売上高が2倍になる)
- 営業利益率10%以上
- 上場5年以内(2020年上場なので当然満たしますね)
- オーナー経営者がいる(筆頭株主=社長本人かその管理会社)
[amazonjs asin=”4492733477″ locale=”JP” tmpl=”Small” title=”会社四季報の達人が教える10倍株・100倍株の探し方”]
↑これら4条件はこの本に詳しく書いてあります。その他にも有益な内容がたくさん載ってるのでぜひぜひチェック!!
のうち全てを満たす会社は・・・ありませんでした(笑)。
ジモティーは1,3は満たしますが営業利益は前期までほとんどなし。今期の予想利益率は結構良さそうなので2もオマケでOK。ただ株主構成が大企業とVCにほとんど握られているので、彼らにいいように売り抜けられるという未来が見えます(笑)。ただ、彼らが売り切った先に、本格的な上昇があるようにも思われます。
コーユーレンティアは成長率、利益率ともに物足りません。ただ、実質オーナー企業(筆頭株主が役員の資産管理会社?)であることはプラスですかね。
最後にAHCグループも成長率、利益率ともに基準を満たしませんが、ここも社長=筆頭株主のオーナー企業です。
というわけで、強いていえば、ジモティーが一番有望かなと思いますので、ジモティーについて少し調べてみたいと思います。
ジモティー(証券コード:7082)2/7(金)上場予定
ジモティは地域の情報に特化した交流サイトを運営している会社です。実際にサイトを覗いてみると、「中古品譲ります」「英会話教えます」「イベントやるので来てください」など、非常にローカルな情報が大量に集まっています。東京だけでなく、地方の情報もボリュームたっぷりで、実用性が高いと思いました。
このように地域や目的が限定された広告を「クラシファイドサービス」といい、アメリカにも老舗のクラシファイドサイトであるクレイグスリストがありますが、まさにその日本版といってもいいでしょう。
売上高は4年で17倍に成長!利益率も上がってきた!
ジモティの直近数年の業績ですが、2014年12月期に約5700万円だった売上高が、わずか4年後の2018年12月期には約9.8億円と、実に17倍になっています。
一方で純利益は、2014年12月期に約1億円の赤字となっています。まだ投資段階だったのでしょうね。そこから直近期の2018年12月期には初の黒字となる約1800万円を計上しています。
そして今期2019年12月期は、第3四半期を終えた段階で売上高約9.3億円、純利益約1.3億円となり、かなり利益を出せる状態になってきています。
これは通期決算が楽しみですね。
株主構成は・・・微妙
業績を見てかなり期待できるなあと思い株主構成を見たところ、筆頭株主はオプトホールディングス(保有割合:30.6%)、2位がNTTドコモ(保有割合:16.2%)、以下VCや大企業に大部分を握られてしまっている状態です。
創業者の加藤貴博氏は保有割合わずか8.7%で第5位株主と、とてもオーナー企業といえる状態ではありません。
(大株主上位10名:新規上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部)から抜粋)
今回の新規上場で、発行済総株数の実に96%!が売りに出されるため、大株主がほとんど売り切るような状況になります。
売り圧が落ち着くまで「待ち」?
業績は素晴らしいですが、新規上場にあたり大株主が持ち株の大半を売りに出す状況ですから、かなり売り圧は強く、投資家たちの買いがそれを吸収できるのか?が分からない状況です。
コメント