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そんな四季報2020新春号全部読む!前回は669~718P(4221 大倉工業 ~ 4409 東邦化学工業)を見ていきました。
(前回記事:第14回 くふうカンパニー伸びていく風格あり?)
(前号記事:四季報2019秋号全部読む! 第15回 武田薬品工業の配当高けぇだ!)
今回は719~768P(4410 ハリマ化成グループ ~ 4585 UMNファーマ)です。今回は新興企業と医薬品分野、いずれも株価の動きが激しい業界です。
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4410 ハリマ化成グループ ~ 4585 UMNファーマ(719~768P)
製薬業界大手四社の値動き比較
製薬業界大手四社(武田薬品工業、第一三共、アステラス製薬、エーザイ)のここ2年の値動きと、今後の見通しを比較してみます。
前号記事時点同様に、昨年以降ずーっと第一三共の独り勝ちが続いています。一方で最大手である武田薬品は、シャイアーグループを吸収して世界的規模に拡大したにもかかわらず、株価は冴えません。
一方前号に比べて大きく株価が改善したのはエーザイ。これは昨年10月にアルツハイマー型認知症薬を米食品医薬品局(FDA)に申請したことによるもので、その後も株価は下げることなく、高いままとなっています。
アステラス製薬は、堅調な株価推移となっています。
各社今後の見通しです。武田薬品工業は続々と資産を売却し、スリム化を図っています。第一三共は抗がん剤を強化すべく、1000億円規模で投資を進めています。アステラス製薬は第一三共に降圧剤などの販売権を譲り、全体的な商品構成の見直しを図ります。最後にエーザイは先述のアルツハイマー薬が米国内で承認される可能性が出てきました。
4431 スマレジ 【情報・通信】↑↑大幅増額 急成長株 2019年2月上場
【特需追い風】【製品戦略】2019年2月にマザーズ上場。主力のクラウドPOSは消費増税特需で好調。複雑になった会計処理に対応しようと、有料プランへの切り替えが相次ぐ。周辺機器の販売も好調で大きく営業増益。次世代バージョンの開発はデータをいかに管理するかがポイント。勤怠管理サービスはなんと登録社員数100万人突破。こちらも好調。株価は12月以降大きく戻したが、ここにきてまた下げてきた。単なる押し目ならいいが。
4435 カオナビ 【情報・通信】↓↓大幅減額 急成長株 2019年3月上場
【宣伝費増】【広告効果】顔写真を使った人材マネジメントツールを提供する。実質的なリクルート系会社。売上成長の勢いが良いが、利益が微妙・・・。2022年3月期決算では営業利益率10%をクリアしないと厳しいのでは。今期利益の足を引っ張ったのはCMを始めとした広告宣伝費。しかし、このCMのおかげで問合せ増となったので十分な効果はあったといえる。株価は週足ベースではダブルトップ。ここから下げるか。
4448 Chatworkもいいんだけど、営業利益率がちょっと足りないのと、ビジネスチャットはSlackなど競合が多すぎる。あとPERが高すぎ。
4449 ギフティ 【情報・通信】― 急成長株 2019年9月上場
【成長】【投資】商品・サービスと交換できる電子チケット・eギフトの流通を展開する。eギフトは法人向けが導入企業倍増。個人向けも利用増。現地法人を展開するマレーシアではギフト発行企業が10社に増える。今後東南アジアに展開へ。株価はダブルボトムだが、PER130倍だし時価総額も500億円近いのでここから上がり目は厳しそう・・・。
4477 BASE 【情報・通信】― 急成長株 2019年10月上場
【赤字減る】【深耕】個人・小規模事業者向けECプラットフォームの会社。知名度上昇で店舗数、流通額とも拡大。とはいえこれでやっと赤字縮小というレベル。また、昨年大物投資家cis氏が同社株を大人買いしたと話題となり、年末にかけ株価が上昇した。私も購入したが、年末で売ってしまった。確かに株価は今も好調だが、いかんせん黒字を出していないうえ、営業CFも赤字だしもうちょっと稼げる企業になってくれるといいのだが。また、時価総額が350億円を超え、大分大きくなってしまった。
4479 マクアケ 【情報・通信】― 急成長株 2019年12月上場
【大幅増益】【訴求】クラウドファンディングのWebプラットフォームを運営。業績は順調に拡大中。また、従来の資金調達にとどまらず、テストマーケティングなど異なった角度からの利用者増を目指している。提携金融機関を通じ、さらなる案件獲得を目指す。ここは売上高成長率、利益率ともに申し分ないが、筆頭株主がサイバーエージェントで、いわゆる「オーナー企業」でないことから投資していない。また、大株主に芸能人やスポーツ選手(が運営するファンド)が名を連ねるなど、なんというかチャラチャラしていてミーハーっぽい感じが強い。時価総額は既に500億円前後にまで達しており、ここからは厳しいのでは。
4519 中外製薬 【医薬品】 ↑前号比増額 市況関連株
【最高益】【続々と】ロシュ傘下の医薬品大手。血友病新薬が急成長してロイヤルティ収入が増加。国内は苦戦だが、海外はその血友病新薬が好調。最高益をまた更新した。財務よく、業績の伸びも良い。株価も全く調整という調整もなく上昇を続ける。
4574 大幸薬品 【医薬品】 →前号並み 市況関連株 😊会社比強気
【快走】【上げ潮戦略】正露丸でおなじみの会社だが、このところは感染管理のクレベリン。日用向けの「クレベ&アンド」も好調。まさに今新型コロナウイルスの問題で感染症への危機感が高まっており、株価も上昇中。
まとめ
今回は719~768P(4410 ハリマ化成グループ ~ 4585 UMNファーマ)を見ていきました。BASEとかマクアケは斬新なビジネスモデルなので、大きく伸びる可能性はあるかもしれませんが、もう結構時価総額大きくなってきてるしここからはどうなんでしょうか。
さて、次回は、769~818P(4586 メドレックス ~ 4752 昭和システムエンジニアリング)です。次回は雑多な業界が集まる回です。
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四季報読者必読の書!
~今号ここまでのまとめ~
第14回 くふうカンパニー伸びていく風格あり?
第13回 日産化学は体熱発電を大切に開発中
第12回 ラクスは訴訟がひと段落するまで楽するのはお預け?
第11回 ガンホークロちゃん効果で黒(字)ちゃんと確保
第10回 スシローは海鮮居酒屋も伸びてますし
第9回 セブン&アイは業績停滞はセブンペイの損失が手痛い!
第8回 マツキヨは経営統合協議をココカライツマデ?
第7回 MonotaRO成長鈍化だなんて社長は大目玉ものだろう!?
第6回 大戸屋の定食売れず店長も社長も停職に・・・?
第5回 エスプールは倉庫で農園運営?そうこなくっちゃ!
番外編 2019年IPO注目企業のコメントは?
~前号まとめ~
四季報2019 秋号全部読む!第1回~第10回まとめ
四季報2019 秋号全部読む!第11回~第20回まとめ
四季報2019 秋号全部読む!第21回~第30回まとめ
四季報2019 秋号全部読む!第31回~第38回まとめ
裏日本インデックス 四季報2019秋号版
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