暑い(それしか言っていない)。そんな四季報2019春号全部読む!前回は1567~1616P(8096 兼松エレクトロニクス ~ 8279 ヤオコー)を見ていきました。(前回記事:第32回 ゴールドウィンは欧米進出がゴールでWIN?)
今回は1617~1666P(8281 ゼビオHLDGS ~ 8593 三菱UFJリース)を見ていきます。銀行株の配当利回りの高さに驚くなど。
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8281 ゼビオHLDGS ~ 8593 三菱UFJリース(1617~1666P)
今回は銀行株が多く、また2000年代初頭の銀行再編の関係から、「平成30年振り返り」もできないのでちょっと違う取り上げ方をしたいと思います。題して・・・
銀行預金より銀行株を買え!
銀行株をざっと見てますと、配当利回りが非常に高い株が多いです。東証上場の銀行株は82社あり、この中で無配なのは「いろいろ」あったスルガ銀行くらいで、あとはみんな配当を出しています。さらに、5/27終値ベースで配当利回りが3%を超えているのが82社中48社と、6割以上の会社で高配当となっています。
とはいえ他の業種も負けておらず、輸送用機器も95社中47社、不動産業が133社中51社で配当利回りが3%超となかなか優秀なわけですが、輸送用機器にせよ、不動産業にせよ、かなり景気の動向に左右される不安定な業界であるといえます。
※不動産業界の栄枯盛衰については以前まとめた通り。四季報全部読む!番外編その①あの不動産企業は今
もちろん銀行も景気の影響は受けるわけですが、銀行業界ナンバーワンの三菱UFJフィナンシャルグループの過去の配当履歴を見てみると非常に安定的であることが分かります。
あのリーマンショックが起きた2009年3月期、そしてその影響が本格化した2010年3月期、東日本大震災の影響が大きかった2012年3月期のいずれも、大きく配当を下げることなく、安定して配当を出し続けています。
主な銀行の5/27時点の配当利回りはこんな感じです。
また、利回りだけだと株価が下がったら目も当てられないので、株価の過去10年比較も載せておきます。りそな以外はみんなほとんどおなじ動きしてます。鞘取りしやすそう・・・。
ちなみに大手銀行の1年定期の利率はどこも0.01%(しかも税引前)と惨憺たるあり様なので、まとまった金があれば、銀行株を少しずつ積み立てて、配当を受け取るのが圧倒的にパフォーマンスがよいと思われます(笑)。ちなみにみずほFGの最低投資金額は15,690円。たった1万円余りから投資することが可能です。
8358 スルガ銀行 →前号並み 業績回復株 【銀行】
静岡・神奈川基盤の銀行。昨年以来の融資不正を受け、一部業務に停止命令が出されるなど非常に厳しい処分を受けた。不正発覚以降業績は大きく降下したものの、20.3月期はどうにか黒字に持っていけそう。また、問題の発端となった不動産融資に関する業務停止処分が4月で解除となった。リスタートは切れるのか。株価は4月まではいい感じで戻していたが、それ以降は再び下落中。
8369 京都銀行 →前号並み 資産株 【銀行】
京都地盤の地方銀行だが、ここの資産がとんでもないので取り上げる。なんと昨年3月時点で、任天堂、日本電産、京セラ、村田製作所、オムロンなどそうそうたる京都発祥企業の株を9千億円分も持っているのだ!なお持ち株については今後処分していく方向性であり、このうち任天堂株については、既に100万株(約300億円)を売却済。得た資金をどうしていくかは、経営陣の腕次第。
8473 SBIホールディングス →前号並み 市況関連株 【証券・商品先物】
ネット証券、保険、銀行など幅広く手掛ける総合金融グループ。このところグループ総帥の北尾氏がご執心なのは仮想通貨業界。しかしクレイグライトをナカモトサトシだと信じ込んでみたり、有力通貨であるはずのビットコインキャッシュを上場廃止にしてみたりと中々におかしな方向性。しかし、相場が冷え込む間もずっと事業を継続し続けたのは立派。
8591 オリックス →前号並み 低成長株 【その他金融】
リース、生保、不動産など多角的に展開する金融グループ。連続増配が続いている。また、配当利回りは5%近く、配当狙いとしてはかなりおいしい株の一つか。5/7発表の通期決算では売上利益とも大幅下落。株価はこのところ冴えない動きが続く。
まとめ
今回は1617~1666P(8281 ゼビオHLDGS ~ 8593 三菱UFJリース)を見ていきました。やっぱり金融系株には配当利回りが高くて、その割に株価変動が穏やかなところが多い印象です。
次回は、1667~1716P(8594 中道リース ~ 8931 和田興産)です。証券や不動産など、不安定そうな業界ばっかり(笑)。このところタワーマンションが売れなくなっているなどという話も聞きますからね、不安です。(次回:第34回 マネックス仮想通貨上昇への期待マックス!)
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