決算シーズンだー!!そんな四季報2019春号全部読む!前回は1267~1316P(6926 岡谷電器産業 ~ 7189 西日本FG)を見ていきました。(前回記事:第26回 三菱重工社長交代でビシビシ改革へ?)
今回は1317~1366P(7190 マーキュリアインベストメント ~ 7426 山大)を見ていきます。
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7190 マーキュリアインベストメント ~ 7426 山大(1317~1366P)
7198 アルヒ →前号並み 市況関連株【その他金融】
固定金利住宅ローン「フラット35」販売でトップ・・・だが、不正融資疑惑が報じられ窮地に立たされている。会社側のこの件に対するリリースは、「わざとじゃないよー間違ってだよー」という感じ。うーん・・・目下住宅金融支援機構と組んで、不正の実態の調査中。明日決算発表予定だが、額面通り受け取る人は、いないだろうなあ・・・。
7201 日産自動車 ↓前号比減額 市況関連株【輸送用機器】
自動車の大手。フランスのルノー、三菱自動車との三社連合。ご存知の通り、これまで絶対的権力をふるってきたゴーン元会長の逮捕以降、経営体制は混乱を極めたままになっている。ただし、業績自体は決して悪くはないうえ、株主還元も非常に積極的なため、この規模の企業としては非常に珍しい、配当利回り6%という驚異的な数字。
日産自動車の平成30年間を振り返る
平成始値:1,220円
平成高値:1,700円 ・・・平成元(1989)年
平成安値: 261円 ・・・平成21(2009)年
平成終値 :893.3円 平成30年間での株価成長率:-27%
日産自動車の平成30年間は波乱に満ちたものでした。前半はバブル崩壊以降の景気後退の影響をもろに受け、株価は下げる一方でしたが、平成11(1999)年にゴーン前会長が就任して以降は、大胆な構造改革が効いて株価はV字回復。’00年代前半の株安にも影響を受けずにぐんぐん株価を伸ばします。リーマンショックの影響で株価は元の木阿弥に戻りますが、再度力強く上昇しました。しかし、昨年のゴーン会長の逮捕後は株価が大きく下がり、戻る気配を見せていません。
7203 トヨタ自動車 →前号並み 市況関連株【輸送用機器】
ご存知泣く子も黙る大トヨタグループ。世界最大の自動車企業として、日野自動車、ダイハツを傘下におさめる。5/8発表の決算で、なんと売上高30兆円という空前の数字を達成。しかし、材料出尽くし感があり、株価は下落中。しかし安定した株価推移だなあ・・・。
トヨタ自動車の平成30年間を振り返る
平成始値:2,022円
平成高値:8,783円 ・・・平成27(2015)年
平成安値:1,260円 ・・・平成4(1992)年
平成終値:6,905円 平成30年間での株価成長率:+241%
トヨタの30年間は、ライバルの日産とは異なり、株価は大きな成長を遂げました。平成最初のバブル期に比べて株価は3倍以上!リーマンショック期や大震災期には大きく下げるものの、そのたび力強く戻ってきます。配当利回りは日産の方が圧倒的に高いですが、株価でみると、断然トヨタの勝ちですね。
7269 スズキ ↓前号比減額 市況関連株【輸送用機器】
軽自動車でトップ。バイクも強い。また、インドでのシェアは4割と非常に強い。インドの経済成長に大きく業績が左右されてしまうため、読みづらい点があるものの、全体としては順調。増配期待。株価は3月以降変調。
スズキの平成30年間を振り返る
平成始値: 735円
平成高値:7,680円 ・・・平成30(2018)年
平成安値: 520円 ・・・平成2(1990)年
平成終値:5,065円 平成30年間での株価成長率:+589%
スズキはインドの経済成長に合わせてまさに右肩上がりの成長を達成できました。非常に気持ちのいいチャートを描いています。平成最初と最後で約7倍にまでなっているのは本当に驚異的だと思います。30年で7倍という事は、年平均に直すと6%程度の成長率。素晴らしい。
7270 SUBARU ↓前号比減額 市況関連株【輸送用機器】
4駆車に強い自動車メーカー。スバリストと呼ばれる固定ファンが支える。ただ、工場停止やリコールなどの問題で営業益が半減・・・。なかなか前途は厳しそう。一方で配当利回りは5%と相変わらず高い。決算はほぼ予想通りの結果だったのか、あまり株価に反応はなし。
SUBARUの平成30年間を振り返る
平成始値: 820円
平成高値:5,223円 ・・・平成27(2015)年
平成安値: 223円 ・・・平成20(2008)年
平成終値:2,720.5円 平成30年間での株価成長率:+231%
SUBARUは平成20年代の前半までは非常におとなしい値動きでしたが、アベノミクス相場以降は大きく上昇、平成27(2015)年には一気に5,000円台まで駆け上がります。しかしその後はその反動か半値近くまで下げてしまっています。このところはリコールなどで踏んだり蹴ったりですが、本来は性能高い良い車を作る会社なので、頑張ってほしいところです。
7309 シマノ ↑前号比増額 市況関連株【輸送用機器】
変速機、ブレーキ部品の世界トップメーカー。釣り具も作っている。業績は好調で、営業利益は拡大。財務も堅実だ。しかし、4/23発表の第一四半期決算が期待外れだったことや、上期業績予想を引き下げたことを嫌気して大きく下げる展開が続いている。わずか1カ月で2割も株が下がるのは厳しい。
まとめ
今回は1317~1366P(7190 マーキュリアインベストメント ~ 7426 山大)を見ていきました。歴史ある機械企業から、上場したての新興企業、そしてこのところ市況が回復しつつある仮想通貨関連企業まで、さまざまな企業がありました。
次回は、1367~1416P(7427 エコートレーディング ~ 7599 IDOM)です。モノづくり企業エリアはほぼ終了して、ここから小売・卸売業です。(次回:第28回 ゼンショーHLDGS拡大でライバルに全勝?)
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~今号ここまでのまとめ~
第26回 三菱重工社長交代でビシビシ改革へ?
第25回 ソニーの株価は平成最高値まで戻せソニーない?
第24回 富士通凋落は投資家に対する不実
第23回 東芝メモリ事業売却金の投資場はどこ?
第22回 コマツ減益予想でコマツちゃうな~(Ⓒ山本リンダ)
第21回 鎌倉新書の業績予想イマイチで投資家の心証悪化・・・
四季報2019 春号全部読む!第11回~第20回まとめ
四季報2019 春号全部読む!第1回~第10回まとめ
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