四季報2019春号全部読む! 第22回 コマツ減益予想でコマツちゃうな~(Ⓒ山本リンダ)

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ついに令和突入!なんかしなくちゃいけない気がして、家で赤飯食べました(笑)。そんな四季報2019春号全部読む!前回は1017~1066P(6118 アイダエンジニアリング~6279 瑞光)を見ていきました。(前回記事:第21回 鎌倉新書の業績予想イマイチで投資家の心証悪化・・・

今回は1067~1116P(6281 前田製作所 ~ 6418 日本金銭機械)を見ていきます。ガチガチの機械系企業ばっかりですね。

それでは、令和時代最初の四季報!見ていきましょう。

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6281 前田製作所 ~ 6418 日本金銭機械(1067~1116P)

6301 コマツ →前号並み 市況関連株【機械】

言わずと知れたコマツ。利益の成長は当面続く予想。また、建設現場をICTでつなぐというソリューション事業を今後は世界的に展開予定。注目すべきは配当利回りの高さ。4%に迫る利回りで、かつ年初来は底堅い株価推移を見せている。連休直前の4/26に決算発表。19.3月期決算は税引き前利益ベースで29.4%アップとよい数字だったが、続く20.3月期は16%減益予想と厳しい見通しで、連休後が恐ろしい結果に・・・。ただし配当は110円を維持なので、配当目当てならむしろ買い増しチャンスでは。

コマツの平成30年間を振り返る

コマツの平成は889円でスタートしました。当時のバブル相場にのって平成元(1989)年には1470円まで急騰するも、バブル崩壊で平成4(1992)年には532円の安値を付けてしまいます。その後の景気回復で平成8(1996)年には1,000円を回復しますが、平成13(2001)年以降の株安で株価はついに500円を割ってしまいます。

しかし平成時代の後半に入るとあれよあれよという間に急騰を続け、最安値を付けた5年後にはテンバガー達成となります。その後は非常にボラタイルな値動きで、昨年付けた最高値から一時半値以下にまで下がる動きとなっています。まさに「市況関連株」です。

 

6326 クボタ ↓前号比減額 市況関連株【機械】

農機のトップ企業。海外にも手広く展開し、売上の7割は海外。農機だけのイメージだが、環境プラントシステムにも強い。なんと無人運転トラクターを来年にも国内で発売予定。ついに0ちゃん農業実現か(笑)。業績は非常に詢ちゅおに伸びている。また、4/23に自己株買いを発表し、連休前に株価が続伸した。

クボタの平成30年間を振り返る

クボタの30年間も、コマツとあまり変わらない動きになっています。90年代は好況の時期も基本的に下げ続けた一方で、’00年代以降はリーマンショックを挟みつつ大きく上げていく展開となっています。しかし2018年後半からは再び株安に転じています。

 

6337 テセック →前号並み 急成長株【機械】

半導体用のハンドラ(選別装置)、テスター(測定装置)の大手。売上高の伸びが非常に早い。一方で配当利回りも高く、4%近いものになっている。ただ、半導体や自動車業界など、浮き沈みの激しい業界に業績を依存しているので、安定した成長は難しいか。

 

6366 千代田化工建設 →前号並み 業績回復株 【建設】

石油やガスなどのエンジニアリングで国内第2位の大企業。三菱商事との関係も深く安泰・・・だったはずだが、アメリカの大型LNG(液化天然ガス)案件で大きな損失が出てしまいあっという間に自己資本10%割れで疑義注記付き。とはいえ、LNGのプラントエンジニアリングでは世界最大手なので、筆頭株主(33.3%)の三菱商事を中心に資本増強の協議中。

投資家たちも三菱商事の支援を当て込んで4月以降は株価が回復基調にあるものの、最悪一旦100%減資からの再建や、非常に安い株価での強制買取(スクイーズアウト)からの上場廃止などのシナリオも考えられる。慎重な投資行動を。

 

6367 ダイキン工業 →前号並み 市況関連株 【機械】

エアコン世界トップクラス。国内業務用は断トツ。世界各国に展開中。着実に業績を伸ばしており、株価も絶好調。連休終了後に決算発表が予定されているが、果たして・・・。

ダイキン工業の平成30年間を振り返る

2190円からスタートしたダイキン工業株の平成は、90年代は底値圏を這いずり回る値動きでしたが、2000年代前半は大きく上昇し、平成19(2007)年は一時6,000円を超える値動きとなりました。

しかし平成20(2008)年のリーマンショックで一気に1/4となる1,560円まで急落。その後平成25(2013)年のアベノミクス相場が本格化してからは急騰し、2018年には上場来高値となる15,670円にまで値を上げることになりました。現在はやや落ち着いて14,000円台で推移しています。

 

6417 SANKYO ↑前号比増額 市況関連株 【機械】

パチンコ製造の大手。開発力が高く、財務もよい。投入タイトルが好調で台数増。20.3月期も有力タイトル投入予定。手持ち資金が潤沢な一方で、使いあぐねているようで、有効活用が課題。

 

6418 日本金銭機械 ↑前号比増額 市況関連株 【機械】

紙幣識別機や硬貨計数機の大手。ここは令和6(2024)年に変更予定の10,000円、5,000円、1,000円紙幣及び500円硬貨についての思惑買いから一時大きく買われたものの、その後は落ち着いた値動きになっている。5年後まで覚えていられれば(笑)。

前回の紙幣デザイン変更発表時の値動きは?

ちなみに前回、紙幣デザインの変更が発表されたのは2002年8月2日。発行開始が2004年11月1日でした。

前回発表時には1,900円だった株価が一時2,180円まで上昇しました。ところが相場全体の冷え込みもあってか、翌2003年には854円まで下落します。発表時の半値以下ですね。しかしそこからはとんとん拍子に上げ続け、実際に変更後の紙幣が発行された2004年の11月には3000円前後まで上昇しています。

前回通りの上昇を続けるかどうかはわかりませんが、発表後しばらく経ってから買った方がよさそうです。

 

まとめ

今回は1067~1116P(6281 前田製作所 ~ 6418 日本金銭機械)を見ていきました。急成長株はほとんどありませんでしたが、歴史のある株や、テーマ株、業績回復株など多様な株があつまりました。

次回は1117~1166P(6419 マースグループHLDGS ~ 6572 RPAホールディングス)です。次回はお待ちかねテンバガー候補の集まる回になりそうです。令和のテンバガーはこの株だ!(次回:第23回 東芝メモリ事業売却金の投資場はどこ?

 

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