まさかの退陣、そして株価下落……そんな四季報夏号全部読む!前回記事では、4485 J-TOWERについてチェックしてみました。ここも各種の指標からみて完全に割高で、ここからの大きな上昇が見込めなかったため、見送りとしました。
さて、今回注目する企業は4490 ビザスクです。その道のプロやベテランに時間を決めてコンサルタントを受けられるスポットコンサルという不思議な業態の企業です。
(前回記事:第27回 JTOWER株割高すぎて驚いてもうタワー)
前号(2020年第2集 春号)まとめはこちら!
四季報2020 春号全部読む!第1回~第10回まとめ
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4490 ビザスクの概要
ビザスクは2012年に、外資系金融機関のゴールドマン・サックス証券などを渡り歩いた端羽(はしば)英子氏によって設立されました。
同社の事業は、「知見プラットフォーム」の単一セグメントによって構成されています。この知見プラットフォーム事業というのは、様々な分野についての深い知見を有するプロフェッショナル(アドバイザー)と、知見を欲するユーザーとを結びつけるサービスを提供する事業のことです。
このアドバイザーの行うアドバイスは、基本的には1時間単位でいくら、という性質のものですが、中にはそれだけでなく専門家を紹介をしてくれしたり、現地での調査支援をしてくれたり、なんと海外で市場調査をした際のアテンドまで行う人もいるなど、その内容は非常に幅広いものです。
ビザスクのユーザー企業にはかなりの大企業もあり、ガラス最大手ののAGC、三菱電機、パナソニックなど錚々たる企業がならなんでいます。主に商品やサービスの企画部門が利用しているようです。
同社のビジネスは非常に特殊であるため、同業他社は全くと言っていいほど思い当たりません。一般的なコンサル業だとオーケストラや、LTSなどあるようですが。
ビザスクの業績は?
それでは、ビザスクのここ数年の業績と、今期の予想を見てみましょう。
直近では7/14に2021年2月期 第1四半期の決算が出ています。(決算短信 説明資料)増収率は40~50 %と驚異的数字ですが、この規模の企業であれば全く珍しいことはありません。むしろもっと急速に拡大しないと、後続の他社に追い抜かれてしまいます。
営業利益は前期まで順調に伸びていましたが、今期はやや下がる予想。コロナウイルスの緊急事態宣言下で利用が減少したことや、積極的な投資を行うことなどが理由のようです。
ビザスクの株価は?
ビザスクはコロナ安値から最大4倍まで上昇しました。ただ、8月下旬に入って株価はやや下落気味です。安倍総理辞意表明のショックの影響もあり、今後の株価の推移は不透明になりつつあります。もしかしたら下落トレンド入りもあるかもしれません。
PERは700倍!非常に割高です。もちろん将来の成長性もありますから、一概に判断することはできませんが。
総評:下落トレンド入り?⇒一旦保留で
ビザスクは知見プラットフォームサービスという、今までにないサービスで大企業など顧客を多く獲得しています。同業他社と呼べるような存在も特になく、増収率は40%越えと絶好調です。
ただ、株価がここ数字で急落し、不安定な値動きになってきているため、ある程度の底値をつけるまでは投資は保留にした方が良いかもしれません。
次回は、4880 セルソース です。珍しくバイオ系企業を取り上げます。
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