24時間テレビか~……そんな四季報夏号全部読む!前回記事では、4448 Chatworkについてチェックしてみました。ビジネスチャット、Web会議ツールはあまりにも競合多すぎじゃね?最終的にはZOOMとSkypeがラスボスになるあたりもちょっと……ということで投資は見送りとします。
さて、今回注目する企業は4475 HENNGEです。 企業向けクラウドセキュリティーサービス「HENNGEOne」の提供を手掛ける企業です。
(前回記事:第23回 ChatworkはZOOMやSkypeに勝つのはちょっと無理?)
前号(2020年第2集 春号)まとめはこちら!
四季報2020 春号全部読む!第1回~第10回まとめ
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四季報2020 春号全部読む!第31回~第39回まとめ
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4475 HENNGEの概要
HENNGEは1996年に現社長の小椋一宏氏により設立されました。その後2011年に現在のビジネスの中核となったセキュリティサービス「HENNGE One」の原型となるメールサービスをスタートさせています。
HENNGE Oneは、クラウドサービスのアクセス管理や、メール管理、ファイル送受信などをセキュアに行うためのサービス群の総称です。現在、ファミリーマートや旭化成、ユニ・チャームなどの国内大手企業でも導入されています。
HENNGE Oneの競合、代替となるサービスには、主にGMOグローバルサインが提供するトラスト・ログイン、インターナショナルシステムリサーチのCloudGate UNOなどがあります。
HENNGEの業績は?
それでは、HENNGEのここ数年の業績と、今期の予想を見てみましょう。
年間20%近い売上高成長率とを維持できています。直近発表の決算は8/7に発表された‘20年9月期の第3四半期決算です。決算の説明資料はこちら。新型コロナウイルス流行の影響で広告宣伝費が思ったよりも投下できなかった一方で、すでに契約済みの売上高は減少しなかったために、当初予定によりも営業益が大幅に上振れしたため、通期業績の利益が大きく上方修正されました。
これは新型コロナの流行によるものですから、一時的なもので、来年度以降はまたこれまで通りの利益率に戻る可能性(5~6%)が高いでしょう。
HENNGEの株価は?
HENNGEの株価はコロナショックの底値以来3倍を超え、現在も高値を更新しています。6月以降のレンジ相場をブレイクしての上昇ですから、しばらくは上値を追う展開が続くものと思われます。しかし……
PERが割高すぎる!300倍越えというのはなかなかお目にかかれません。最終益が3億円にも満たない企業が1000億円近い時価総額となるのは、ベンチャー企業特有かもしれません。
PEGレシオでみても、339(倍)÷154(最終益の増収率154%より)=2.2 と割高とされる2を上回ってしまっています。
総評:ちょっと割高すぎないか?⇒NG
HENNGEは大手企業も導入する、アクセス管理サービスを提供しており、業績も順調に成長。新型コロナの影響もなく、却って増益要因になっているほどです。
しかしまだ売上高が100億にも満たず、最終利益が3億円もないという規模の会社に時価総額1000億円はさすがにつきすぎだと思います。株価は上値追いのいい展開ですが、あまり長くは続かないと思います……というわけでHENNGEは投資見送りとしたいと思います。
次回は、株価が絶好調!ECサービスの4477 BASEです。前もってたけど売っちゃったんだよなあ。
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