お盆終ると夏終った感出ますな。このところ夕暮れも早い……そんな四季報夏号全部読む!前回記事では、3994 マネーフォワードについてチェックしてみました。うーん。業績の伸びはすごいんですが、赤字がひどすぎかな。というわけで投資は保留です。
さて、今回注目する企業は4435 カオナビです。顔認証技術を用いた人事管理システムを開発・提供する企業です。
(前回記事:第21回 マネーフォワードの会計ソフトはどこにもマネーできない?)
前号(2020年第2集 春号)まとめはこちら!
四季報2020 春号全部読む!第1回~第10回まとめ
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4435 カオナビの概要
カオナビは2008年に人材マネジメントシステム「カオナビ」を提供する企業として創業されました。当初の社名はジャパンオペレーションラボでした。
創業者は現社長にして筆頭株主の柳橋仁幾(ひろき)氏です。ただ、第2位株主はリクルート系のベンチャーキャピタルファンドなので、リクルート系企業という見方もできますかね。2019年に東証マザーズに上場しています。
事業の中心は創業当初から「カオナビ」です。このカオナビは、従業員の顔写真を用いた人材管理システムで、社員の能力、成績などを写真とともに管理できるので、グラフィカルな、直感的な操作が可能になっています。
カオナビの競合企業は、同じく人材管理システムのHRBrainなどですが、同社は未上場です。
カオナビの業績は?
それでは、カオナビのここ数年の業績と、今期の予想を見てみましょう。
今期の業績は未開示となっています。先週末、8月14日に発表されたばかりの’21年3月期第1四半期決算はこちら、決算説明資料はこちら。
前回のマネーフォワードの記事中で、急成長の赤字企業は日本では珍しいと言いましたが前言撤回(笑)。こちらも赤字企業でした。ただし、8/14発表の上期の業績予想では、なんと黒字浮上予想が出ています。とはいえ、同社は例年下期に赤字が出てくるので、通期としての黒字浮上についてはまだ何とも言えない状況です。
ところで、前回も紹介したこの記事で取り上げられている、海外の投資家が急成長赤字企業の投資可否を業績からチェックする際の指標「40%ルール」でカオナビを見てみることにしたいと思います。
40%ルールでは売上高成長率+営業利益率の合計が40%を超えていれば、仮に赤字でもOK!となります。(例:売上高成長率100%、営業利益率-60%→100-60=40⇒OK)
カオナビの場合、今期の予想業績は不明なので、仮に前期で見てみることにします。
前期の売上高成長率は55%、営業利益率は-10%ですから、差し引き45%ということで、40%ルール上は投資OK!です。
カオナビの株価は?
株価はコロナショックの底値以来2倍にまで上昇し、8/14の決算を受けて大きく上昇しています。新高値も更新し、さらに上値を追えそうです。
カオナビも赤字企業なので、PERはありませんので、割安かどうかはちょっとわからないですね。
総評:業績は好調、システムも独自性高く、株価好調⇒OK
カオナビの提供する人事管理システムは、社員の顔写真を用いて管理を行うというユニークなもので、業績の伸びは絶好調。通期予想が出ていないので、今期を通してどう着地するかは不透明ですが、株価は非常に好調で、上場来高値を更新し続けています。
よって、今後決算さえしくじらなければ投資対象としていきたいと思います。
さて、次回は4448 Chatworkです。ビジネスチャットサービスの提供やセキュリティソフトの代理店事業などが主力の企業です。
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