TOKIO完全に空中分解やんけ……そんな四季報夏号全部読む!前回記事では、2326 デジタルアーツについてチェックしてみました。株価はまあまあ、今期の業績予想も強気なうえ、国策銘柄(全国の公立学校にフィルタリングソフトを納入)でもあることから、7/31予定の決算の内容を見て、投資するか決めることにしたいと思っています。
それから、結構前回記事のtwitterでの反応がいつもよりいいこと(いいねやリツイートがある)もあり、投資家からの関心が高いことも、投資に前向きな理由の一つです。
さて今回は、2384 SBSホールディングスについて見てみたいと思います。
(前回記事:第9回 デジタルアーツは今期の業績予想激あーつ)
前号(2020年第2集 春号)まとめはこちら!
四季報2020 春号全部読む!第1回~第10回まとめ
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2384 SBSホールディングスの概要
SBSホールディングスは1987年に東京で設立され、当初は東京即配という商号で配送業のみを行っていましたが、その後徐々に業態を拡大。90年代には物流コンサル事業、軽作業請負事業、マーケティング事業に進出し、多角化を進めていきます。
その後も食品物流、引っ越し、不動産等様々な事業に参入、拡大路線が続きます。そして2018年、リコー傘下の物流子会社、リコーロジスティクスを買収。売上高700億円以上の大規模買収となりました。
多角化しているものの、同社の中核は3PL(サードパーティーロジスティクス)事業です。この3PLについてはこちらの解説記事を読んでいただくとわかりやすいですが、簡単に言うと、顧客から物流を受託するだけでなく、その物流の在り方自体への提案も行うという事になります。「おせっかいな運び屋」といったところでしょうか。
こうした3PL事業を展開する総合物流業界は、ヤマトHLDGS、SGホールディングス、日立物流など早々たる企業があり、SBSホールディングスは現在業界第6位となっています。
SBSホールディングスの業績は?
それでは、SBSホールディングスのここ数年の業績と、今期の予想を見てみましょう。
営業利益が低いです。また、2016.12月期~2019.12月期にかけて大きく売上高が増えていますが、これは2018年にリコーロジスティクスの買収によってグループ全体の売上高が増えたことによります。
直近では第3四半期決算が8/7に発表予定ですが、ここまでの2四半期は、通期業績予想に対して順調に推移しています。
なお、今年の5月に今度は東芝系の物流会社を連結子会社とすることを発表しています。同社の売上高は直近期で約900億円とこれまた大規模。実際に傘下に入るのは今年の10月以降なので、業績がどの程度変わるかは、まだわかっていません。
SBSホールディングスの株価は?
SBSホールディングスの株価推移です。コロナショック後からの回復は主に5月が中心で、6月以降は頭打ちで微妙な感じの推移が続きます。
PERを見てもそこまで割高という感じでもなく、過熱感はなさそうです。
総評:急速な拡大路線は評価できるが、利益率がね……⇒NG
SBSホールディングスは2018年のリコーロジスティクスの買収に続いて、東芝ロジスティックスの買収にも動いているなど、急速な拡大路線を進めていることがよくわかります。
買収後の売上高はおそらく3,500億円規模に載せてくることになるとは思うんですが、肝心なのは利益。営業利益率は4%と、同業他社と比べても特に高い方ではないです。規模の経済性が働いてどんどん効率化が進めばいいんでしょうが、それなら既に大きくなってしまっているSG(佐川)や、ヤマトの方が強いという事になってしまいます。
ただ、中堅どころの物流企業をどんどん買収していて、そのニュースを受けて株価や実際の企業価値が上昇する・・・というサプライズはあるので、それ待ちで保有するやり方はあるのかなと思います。
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