梅雨明けてないのに暑いよ……そんな四季報夏号全部読む!前回記事では、1407 ウェストホールディングスについてチェックしてみました。株価は決して悪くないのですが、直近の四半期決算の数字がとにかくよくなかったので、投資は見送りとなりました。
今回は、2326 デジタルアーツについて見てみたいと思います。
(前回記事:第8回 ウェストホールディングスは再生可能エネルギーをさぁ一斉に普及!)
前号(2020年第2集 春号)まとめはこちら!
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2326 デジタルアーツの概要
デジタルアーツは1995年、東京で設立されました。元々はコンピュータソフト開発企業でしたが、3年後には現在のネットセキュリティ事業に参入し、現在に至っています。
同社の主力商品は、インターネットのフィルタリングソフト「m-Filer」、「i-Fliter」です。業績は企業向け、公共向け(自治体、学校向け)とも好調ですが、特に学校向けは、国内の公立学校向けに高速ネットワークと一人一台端末を整備する「GIGAスクール事業」がスタートしたことにより、大量のフィルタリングソフトの需要が発生すると見込まれています。
そういう意味で、いわゆる国策銘柄という見方もできるかと思います。
同様のセキュリティ系企業には、ブロードバンドセキュリティや、サイバーセキュリティクラウド、トビラシステムズ等がありますが、デジタルアーツの売上規模(50億円前後)は、同様のセキュリティ専業の企業の中ではかなり規模が大きいと言えます。
デジタルアーツの業績は?
それでは、デジタルアーツのここ数年の業績と、今期の予想を見てみましょう。
営業利益率が40%越えと非常に高いです。最終利益で見ても30%近い水準と、かなり採算性の高い企業であることが分かります。ただ、直近期の2020年は減収減益となっています。この原因としては、①国の「GIGAスクール事業」スタートにより、交渉中だった顧客(自治体)が契約内容の見直しに動いたこと、②家庭向け事業で価格を見直したことよる利益の減少が挙げられています。
今期の第一四半期決算は今月末に発表予定ですが、コロナウイルスがどこまで業績に影響しているか、注目すべきところかと思います。
デジタルアーツの株価は?
デジタルアーツの株価推移を見てみると、今年はコロナショックのあった3月に底値をつけて以降は勢い良く上昇しました。4~5月のホルダーさんはさぞ幸せな日々を過ごしたかと思います(笑)。6月以降はちょっと頭打ちになっちゃってますが、一応新高値は更新し続けています。
PER的には結構割高水準ですし、時価総額は1000億円以上ともうかなり大型になってしまっているので、ここから何倍になるということはないと思いますが……
総評:業績は好調、株価もまあまあ⇒直近の決算次第では投資OK
ここまで、デジタルアーツを業績面と株価面から見てきました。業績は前期で一旦減収減益の憂き目を見ましたが、今期の業績予想はコロナ後の発表にもかかわらず、30%以上の増収、50%以上の増益が予想されています。
今のところ上場している企業の中で、法人、公共など向けのインターネットフィルタリングに特化しているのはここぐらい(トビラシステムズは同じフィルタリングでもスマホ特化)でしょう。
デジタルアーツは今月末、7/31に今期第1四半期の決算が発表されます。投資するにはこの決算の内容を見極めてからでもいいかもしれません。
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