四季報2019春号全部読む! 第26回 三菱重工社長交代でビシビシ改革へ?

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暗号通貨相場の上昇を尻目に、株はまさに阿鼻叫喚といったところ・・・。そんな四季報2019春号全部読む!前回は1217~1266P(6758 ソニー ~ 6925 ウシオ電機)を見ていきました。(前回記事: 第25回 ソニーの株価は平成最高値まで戻せソニーない?

今回は1267~1316P(6926 岡谷電器産業 ~ 7189 西日本FG)を見ていきます。機械系企業と金融系企業がありますね。

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6926 岡谷電器産業 ~ 7189 西日本FG(1267~1316P)

6954 ファナック ↓前号比減額 市況関連株【電気機器】

工作機械用数値制御装置の世界1位。配当性向60%と株主還元に積極的。売上高営業CF率が23%と儲かり体質。業績は絶好調だった18.3月期から一転、19.3月期は厳しい結果に。続く20.3月期も続落と苦しい。株価は4/24の決算発表以降下げ続けている。

ファナックの平成30年間を振り返る

ファナックの30年間は、全体としては非常に順調な成長であったものの、波乱万丈です。バブル崩壊で株価は1/3以下まで下落。平成4(1992)年に平成最安値2,700円まで下落します。その後平成10(1998)年まで5,000円の壁に阻まれるような値動きが続きましたが、平成11(1999)年のITバブル時に5,000円の株を大きく突破します。その後’00年代前半の株安リーマンショックと暴落の危機はありましたが、その度下値を切り上げていきます。’10年代以降はアベノミクス相場の恩恵もあって、平成30(2018)年に平成最高値(33,450円)を付けましたが、現在はそこから半分近い水準まで下げてしまっています。

6971 京セラ ↓前号比減額 市況関連株【電気機器】

電子部品の大手。創業者の稲森和夫氏が非常に有名。スマホ業界の減速で19.3月期は大きく営業利益が下落するものの、20.3月期の業績は太陽電池の採算向上などが原因で大きく回復する見通し。

京セラの平成30年間を振り返る

京セラの平成30年間は、ITバブルの期間を除けばおおむね安定した上昇を続けています。平成4(1992)年に平成最安値1,555円を付けた後、平成11(1999)年に一気に株価4倍のジャンプアップを経て、平成最高値は平成12(2000)年のITバブル華やかなりし頃につけた14,000円。その後もリーマンショックや大震災後の下落から立ち直りましたが、平成最高値の奪還には至りませんでした。

 

6981 村田製作所 →前号並み 市況関連株【電気機器】

電子部品の大手。セラミックコンデンサーなどに強い。業績は値上げが寄与して改善。営業利益は倍とはいかないもの、大きく回復。来るべき5Gに関する研究も怠りない。株価は4/26発表の減益決算を受け、連休明けで10%程度と大きく下落した。

村田製作所の平成30年間を振り返る

村田製作所の平成は極めて地味なスタートでした。株価は今の1/10程度の水準で、平成2(1990)年には平成最安値(490円)を付けています。90年代は主に1000円台での値動きでしたが、平成11(1999)年以降は、均衡が破られ、一気に平成最高値8,536円まで急上昇してからの急降下など、動きが大きくなります。その後はリーマンショックにより再び90年代の再来か・・・と思いきやアベノミクス相場に乗って再び大きな上昇を見せました。

 

7011 三菱重工業 ↑前号比増額 市況関連株【機械】

航空、防衛、造船など重厚長大産業を手掛ける総合重機企業。業績は発電所向けや鉄鋼関係がよく19.3月期は大きく伸びた。続く20.3月期もフォークリフトが好調でさらに大きく伸びる見通し。先月で社長が交代。技術畑出身の新社長の下、相談役や顧問などを廃止して改革へ。

三菱重工業の平成30年間を振り返る

三菱重工業の動きは、今日紹介した他社と比べてやや異質です。平成元年の平成最高値(13000円)から一気に下落するのは他社と同様ですが、2000年前後のITバブルや、昨年の株高にはほとんど反応せず、ずれたタイミングで高値を付けています。全体としてみると、ゆるやかな下げトレンドでしょうかね。平成最安値は平成15(2003)年の2,450円。

 

7033 マネジメントソリューションズ ↑前号比増額 急成長株【サービス】

プロジェクトマネジメント実行支援のコンサル。顧客獲得が実って業績続伸。コスト高もこなしている。今後は中部地区に目を付けて、自動車産業にも食い込みたいところ。株価は上場来順調に上昇基調。

7049 識学 急成長株【サービス】

経営者向けコンサルの会社。生産性の向上を除く経営者からの需要が旺盛で、非常に早いスピードで成長している。育成中の識学クラウドが好評で、リピーターが増。株価はここのところ下落基調。しかし、IR積極的で、分割の予定もあるため、人気になりやすい株。業績が伸びている限りは持っていた方がよいかもしれない。

7177 GMO フィナンシャルホールディングス 市況関連株【証券・商品先物】

GMOクリック証券などでおなじみ、GMOグループの金融持ち株会社。株式委託手数料は低調だが、FX、仮想通貨が好調。配当性向を5割程度として増配へ。今後は仮想通貨のシェア増大を狙う。このところの市況回復で、株価もつれ高なるか?

 

まとめ

今回は1267~1316P(6926 岡谷電器産業 ~ 7189 西日本FG)を見ていきました。歴史ある機械企業から、上場したての新興企業、そしてこのところ市況が回復しつつある仮想通貨関連企業まで、さまざまな企業がありました。

次回は、1317~1366P(7190 マーキュリアインベストメント ~ 7426 山大)です。話題の巨大自動車企業や金融などが登場します。(次回:第27回 アルヒ突然不正発覚・・・?

 

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~今号ここまでのまとめ~

第25回 ソニーの株価は平成最高値まで戻せソニーない?
第24回 富士通凋落は投資家に対する不実
第23回 東芝メモリ事業売却金の投資場はどこ?
第22回 コマツ減益予想でコマツちゃうな~(Ⓒ山本リンダ)
第21回 鎌倉新書の業績予想イマイチで投資家の心証悪化・・・

四季報2019 春号全部読む!第11回~第20回まとめ
四季報2019 春号全部読む!第1回~第10回まとめ

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