今回は、あまり知られていないプロジェクトを紹介したいと思います。
今回紹介するのは、ブロックチェーン上の仮想国家であるBitnationです。Bitnationは2014年頃にはすでに活動が見られ、2015年にはクラウドセール(ICOの旧称)が行われるなど、結構歴史が古いプロジェクトです。
Bitnationとは?
Bitnationはその名の通り、ビットコインにも利用されているブロックチェーンの技術を利用した「nation」つまり国を作っちゃおう!というプロジェクトです。
Bitnationの創設者は、Susanne Tarkowski Tempeohof(以下、Susanne)という女性です。彼女は数年前に発生したアラブの春を中東で体験、強い衝撃を受けました。また自身も無国籍者として生まれたというバックグラウンドもあり、一般的な国民国家の在り方に疑問を持つようになりました。
また、ブロックチェーンやProof of Workの技術にも興味があったことから、「ブロックチェーン上の仮想国家」を作りたい!ということで、2014年7月にBitnationを設立、自らCEOとなりました。
その後、ブロックチェーン上での婚姻証明や、土地所有権の証明など、既存の政府がおこなっているような証明を機能として次々に実装しています。
また、2017年にはIT先進国として知られるエストニア政府が推し進める「e-Residency(電子居住)」サービスの支援という形で同国と提携しているほか、昨年からアプリをリリースして、誰しもが自らの「国」を作れるようになりました。
※Bitnation紹介ビデオの日本語字幕
Bitnationについて日本語で書かれたものがほとんどない(各種仮想通貨メディアは全く取り上げていないので)ですが、仮想通貨メディアの超老舗(2014年頃からやってる)のCryptoCurrencyMagagineさんが、2015年から逐一動向を追ってくれています。
Bitnation大いに苦戦中・・・
Bitnationは2015年と2018年に二度のICOを行っていますが、私はこのうち2015年の一度目に参加しています。当時約2BTC(当時のレートで約5万円分)を投じて、約10,000XNBXを購入しました。この頃は、Counterparty上でトークンを作成し、配布するというやり方を取っていました。
その後2018年時のトークンセールの際には、ERC20トークンに変更となり、トークンシンボルもXPATに変わりました。Bitnationからのアナウンスでは、トークンセール後しかるべき時期に「旧XBNXトークンから新XPATトークンへの変換を実施する」ということだったので、私はずっと待っていました。
ずっとずっと待っていました。
そしてついに2019年3月。新旧トークンの交換が可能になりました。Bitnationが示した新旧の交換比率は「1:157.5」つまり、私がゲットできるのは約157万XPAT!かなりの量です。
それでは、約157万XPATの価値がどれほどか、計算してみましょう。
2019/5/4 23:00現在のXPATの価格は・・・0.001206円!?えっ・・・?
これに157万をかけると・・・約1,900円。(チーン)
前述のとおり、私は2015年に2BTC投じて、この157万PATを買っているのである。2BTCである。
当時のレートでも5万円、現在のレートなら120万円、ピーク時の価格なら450万円の価値があったはずなのだ・・・。
それが・・・約1,900円。(とはいえ実は最安値から3倍以上に回復したのですが・・・)
ちなみにXPATの総発行量は420億XPATなので、時価総額にすると約5000万円程度という事になる。100万円もあればすっかり大株主だ(また悪い癖が)
Bitnation、こんなもんじゃないはず!
難民保護とか、既存の政府にとらわれない仮想国家がとかいろいろと崇高な理念を掲げてはいますが、結局は投資してくれた人に大損させてしまっているのが、Bitnationの2019年現在の姿です。
しかし、CEOのSusanneは2014年からもう5年に亘り、投げ出さずにBitnationに取り組んでいます。公式twitterもしょっちゅう更新されていますし、開発自体は進んでいる印象です。(ICOで資金集めてとんずらパターンではないという事)
現状取り扱いがBANCOR Network上と、LA TOKENとかいう得体のしれない取引所しかないので、まだ誰も買うに買えないという状況なのだと思います。ぜひ、Bitnationの取り組みが一人でも多くの人に知られ、その価格が向上することを願います・・・。
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