シリーズ企業分析 第5回 ファイバーゲート(9450)

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あ、最近個別企業の記事書いてないなあ・・・。ということで、当社が見つけた「推せる」企業について久々に書きたいと思います。

今回取り上げるのは、9450 ファイバーゲート賃貸物件のWi-Fi設備の製造販売、導入まで行う独立系のWi-Fiソリューション企業です。

どんな会社?

ファイバーゲートは、2003年に札幌市で創業されたネットワーク設備の導入、製造販売に関する企業です。創業から15年後の2018年には東証マザーズに上場しています。

社長は創業者の猪又 將哲(いのまた まさのり)氏で、1965年生まれの現在54歳。損保会社を経て、ファイバーゲートを立ち上げ、一貫して同社の経営に携わっています。

事業内容

ファイバーゲートの事業内容は大きく分けて、Wi-Fiサービスを賃貸住宅に提供する「レジデンスWi-Fi事業」と、商業施設や観光地などに提供する「フリーWi-Fi事業」の2つに分類されます。

レジデンスWi-Fi事業では、アパート・マンションに全戸一括でWi-Fi設備を導入し、その利用料をオーナーからとる形で収益を上げています。

フリーWi-Fi事業では、観光地、商業施設などにWi-Fi接続環境を提供したり、複数拠点を持つ企業向けにネットワーク接続環境を提供したり、自社で製造したネットワーク機器の販売も行っています。

現状は賃貸住宅向けのレジデンスWi-Fi事業の方が、大きな収益を上げています。導入した賃貸住宅のオーナーから定期・定額の収入が入ってくる、いわゆるサブスクリプションモデルを取っている企業なので、業績の安定性は高いと思います。

ファイバーゲートの業績は?

ファイバーゲートの業績は、非常に順調に成長しています。グラフで見てみましょう。

今期(2019年6月期)予想業績は、売上高53億円営業利益8億円となっています。営業利益率は14.2%と、十分な水準です。

ただし。同社が上場時に発表した資料でも言及されていますが、自己資本比率が低いです。とはいえ、上場時(2017年6月期)に14%程度だった自己資本比率も、前期(2018年6月期)には30%台まで回復してきていますので、大きな心配はないと思います。

今後の見通しは?

中期的な見通しとしては、まずフリーWi-Fi、レジデンスWi-Fi事業で大きなシェアを得たうえで、単なるWi-Fiサービスの提供企業にとどまらない、ソリューション企業としての成長を目論んでいます。

通信サービスの提供企業といえば、当然大手キャリア(NTT、KDDI、ソフトバンクなど)が先行していますが、ファイバーゲートは、賃貸住宅へのWi-Fi一括など、他社とは異なるやり方で成長していますので、大手と真っ向勝負してやられてしまうようなことは考えにくいです。

また、日本にとどまらず海外(特にASEAN)への進出も目論んでおり、今後の成長余地は十分にあるといえるでしょう。

 

 

会社の雰囲気はどんな感じ?

以前、チームスピリットを非常に気に入った理由が、採用サイトに好感を持ったからでした。同社の社員の中でもかなりの方が、具体的なエピソードを交えて、入社した経緯や、良かった点をわかりやすく説明しており、社員が高いモチベーションで働いていることがよくわかりました。

そこで、ファイバーゲートも採用サイトを見てみましたが、チームスピリットほどではないにせよ、多くの社員が顔出しで登場しており、新入社員から係長(なんと2015年入社でもう係長になっている人も!)、課長、次長、部長・・・と様々な立場から、同社の魅力や、実際の仕事内容が語られています。

ある意味ではオーソドックスなベンチャー企業らしい雰囲気を残した会社だなあと思います。

 

ファイバーゲートの株価の動きはどんなかんじ?

ファイバーゲートの株価は、このところ非常に好調です。

上場した昨年は、いったん上げても跳ね返されてまた下がってしまう値動きを繰り返していましたが、今年に入ってからは明らかに強い値動きとなり、4月15日には3695円の上場来高値を更新しています。

4月後半からやや調整入りしていますが、連休入り直前は再び上昇しています。このままダブルトップになってしまうと、長期下落に入ってしまいますが、果たしてここから更なる上昇はあるのでしょうか。

 

まとめ

まとめに入ります。ファイバーゲートは、先行企業の多い通信分野でありながら、賃貸物件に一括で自社のWi-Fi設備を導入するなど、他社とは異なる独自のやり方で急成長してきた会社で、かつ日々使い続けるWi-Fiであることから景気に左右される要素が少なく、堅実性が高いです。

また、課題だった財務状況も改善しつつあり、それと並行して高い業績成長率も達成するなど、非常に投資対象としては優秀であるといえます。

私は一旦同社株を売却してしまいましたが、今後チャンスを見て、保有、買い増しを進め、少なくとも中期的には保有していきたい株だと思っていますので、この記事をご覧の方も、気になりましたらぜひファイバーゲート株を買ってみてはいかがかと思います。

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