四季報2019新春号全部読む! 第22回 サンバイオ暴落!「お父サン、バイオ株早く売って!」の声相次ぐ

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寒い、寒すぎる……そんな四季報2019新春号全部読む!前回は4361 川口化学工業 ~ 4471 三洋化成工業まで、化学系銘柄と、上場間もない情報・通信系企業を中心に見てきました。(前回記事:第21回 チームスピリットは小粒でも(ス)ピリッと辛い!

今回はバイオ!医薬品企業になります。多くの投資家を今まさにどん底に叩き落そうとしている、例のサンバイオもここにいます。なんとタイムリーな回なのだ!

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~ここまでのまとめ~
第21回 チームスピリットは小粒でも(ス)ピリッと辛い!

四季報2019新春号全部読む!第1~10回 まとめ
四季報2019新春号全部読む!第11~20回 まとめ

ピックアップ基準(これらのうち複数を満たす企業を中心にピックアップします)

・前号から業績予測が大幅増額または大幅減額となっている
・財務が堅実であること(自己資本比率50%以上、ネットキャッシュ豊富)
・営業利益率が同業他社と比べて高い(できれば10%以上、卓越度が高ければ10%未満でもよい)
・売上高成長率が高く、かつ営業利益の伸びを伴っている
・業務内容などに何らかの個性が感じられる(業界初、唯一の企業)
・株価の動きがよい
その他時事ネタ

特に気になる企業は文字を赤くします。また、企業の特徴に応じて急成長株、市況関連株などの分類を行っていきます。

また、好材料は赤い文字、悪材料は青い文字で書きます。強い材料あれば太字にします。

 

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4502 武田薬品工業 ~4598 Delta-Fly Pharma【医薬品】
緊急特集!サンバイオ株の適正価値を考える

昨日の後場終了後、サンバイオが発表した一つのIRが、投資家をパニックに陥れました。
「再生細胞医薬品「SB623」慢性期脳梗塞を対象にした米国でのフェーズ 2b 臨床試験の解析結果の速報について」

このニュースを受けて、30日の同社株はストップ安となり、前日の終値から3,000円安となる8,710円でもほぼ売買が成立しませんでした。サンバイオはマザーズ上場企業の中でも最大級の時価総額を誇っていましたが、わずか一日で1,000億円もの時価総額が消失してしまいました。

なお、夜間取引(PTS)でなおも1,500円安7,210円(ストップ安)売り気配となっていることから、明日も引き続きストップ安となることは確実な情勢です。

ところで、サンバイオの下値はどのあたりになるでしょうか?サンバイオと同じくマザーズに上場している医薬品企業の一覧を以下に示します。

売上高で規模の近いソレイジア・ファーマアンジェスなどと比較しても、サンバイオの時価総額が異常な水準にあることがわかります。もし、このままソレイジア・ファーマと同水準(時価総額155億円)まで株価が下落した場合は、1株当たり約300円まで下落することになります。

もし今後一切の調整を挟まずにサンバイオがストップ安を連続すると、17営業日後300円ちょうどまで下げる計算です。(追記:3日連続でストップ安が続くと、値幅制限が拡大されるのでこれは違いますね・・・)

さすがに300円はひどすぎますが、よっぽど逆転の好材料がない限り、逆テンバガー(1000円前後)までの下げは余裕であると思っています。サンバイオの株主の方には、本当にお気の毒といわざるを得ません。

 

4502 武田薬品工業 ↑前号比増額 優良株 押しも押されもせぬ国内製薬トップ。大手製薬のシャイア―を約7兆円で買収していよいよ世界規模の製薬グループへとのしあがるか。配当性向が高く、利回りは4%あり。ただしシャイアー買収による新株発行で株数が倍増となり、大幅な希薄化を招く恐れあり・・・。

 

4507 塩野義製薬はゾフルーザ効果で株価が上昇していたが、ゾフルーザには耐性菌を生み出す可能性があることが判明した。やはり、万能薬はないという事か・・・。

 

4519 中外製薬 →前号並み 市況関連株 ロシュ傘下の「異色の」医薬品メーカー。こちらは先発のインフルエンザ薬「タミフル」のメーカー。株価は非常にいい値動き。

 

4523 エーザイ →前号並み 市況関連株 チョコラBBでおなじみだが、神経や認知症向けの薬が中心。業績は好調のはずだが、なぜか45歳以上対象の希望退職を募集している。若返りを図りたいのか?株価は大きく上昇してきたが、このところは息切れ気味。

 

4527 ロート製薬 ↑前号比増額 市況関連株 ♪ロート!ロート!ロート!目薬の世界トップメーカー。最近では「肌研(はだラボ)」が成長してこちらも重要な収入源に。株価は直近下げ気味だが、ここ数年のことを考えれば、十分な上昇ぶりだ。

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4528 小野薬品工業 →前号並み 市況関連株 前号で取り上げたときは、ちょうど本庶佑名誉教授のノーベル賞が発表された直後で、「オプジーボ」メーカーの当社が大きく買われていた。株価はすっかり落ち着いてしまったが、今後も成長は継続するようだ。

 

4530 久光製薬 →前号並み 市況関連株 サロンパスでおなじみ。私が注目したのは、現在開発中の「注意欠如・多動症(ADHD)薬」。最近は発達障害への注目が集まっており、このタイミングでの新薬開発は大きな業績向上、株価上昇のきっかけとなるか?

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4543 テルモ →前号並み 市況関連株 医療機器大手。体温計や体重計などでおなじみ。また、このところは糖尿病治療ビジネスにも参入しており、来年度前半には日本初のインスリンポンプが販売されることになっている。株価は非常にきれいな右肩上がりだったが、息切れ中

 

この辺りから今話題の(笑)創薬ベンチャー界隈に入ってきます。4563 アンジェス、4564 オンコセラピー・サイエンスはいずれも疑義注記や、重要事象・・・。

4585 UMNファーマ →前号並み 業績回復株 感染症ワクチン開発のバイオベンチャー。塩野義製薬と提携。上場以来逆テンバガー達成という不名誉な銘柄。ちなみに、5万株あればあなたも大株主。資金的には1500万円程度といったところ。無理か(笑)。この株を買うとしたら、塩野義が株買い取ってくれるかも~という期待のみ。

 

4587 ペプチドリーム →前号並み 急成長株 創薬ベンチャーでありながら非常にレアな高収益体質の企業。参天製薬との提携、旭化成との共同研究など順調。インフルエンザ治療薬を現在開発中とのこと。株価はレンジ。業績好調とはいえ、時価総額5,000億円規模からさらに上を狙うのは厳しいか。

 

4592 サンバイオ →前号並み 業績回復株 でました!本日の主役!。多くの投資家を「脳梗塞の薬の実験、うまくいきませんでした」のIR一本でどん底に叩き落した恐ろしい企業。人の命を救うために薬を開発しているはずの企業が、人の命を危機にさらすとは何たる皮肉。とはいえ、もともとわずか売上高5億の会社に、4000億円近い時価総額がついていること自体過大評価以外の何物でもないのだが、上げ相場の只中にいると、気づけないもの。

♪真っ逆さーまーにー 落ちてDesire……

 

おわりに

今回は医薬品企業という、一つの薬の成否が会社の運命を大きく左右するジャンルを見てきました。本当に恐ろしい株がそろっているなと思いながら、次回へと進みたいと思います。次はまた化学系企業です。

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